世界で1つだけの紙飛行機づくりに挑戦しました(ODAプレーン愛好会×仙台市科学館)おまけ:笹倉山+LOVE&PIZAA del SOL
11月13日(日)、ODAプレーン愛好会さんによる飛行機教室が、
仙台市科学館を会場にして、午前と午後の2回、開催されました。
この機会に私も「世界でひとつだけの紙飛行機づくり」に挑戦。
実は自分でも一度つくってみたかったのです。
写真はお手本の紙飛行機です
本教室は、「学都仙台・宮城サイエンス・デイ2011」出展者同士がお互いに
「おもしろい」と思ったプログラムを表彰し合う「サイエンスデイAWARD」で、
同会が「仙台市科学館長賞 『チャレンジ賞』」を受賞したことをきっかけに、
その副賞(科学館を会場にしたプログラム開催権)として開催されたものです。
左からODAプレーン愛好会の伊藤さんと小田さん。仙台市科学館の数本さん。サイエンスデイAWARDの表彰状も持ってきていただいて嬉しかったです。
私も参加させていただいた午前の部には、小学生の親子連れら16名が参加。
はじめに、今回つくる紙飛行機について、同会の伊藤さんから紹介がありました。
ODAプレーン愛好会の伊藤さん
伊藤さん曰く、「仙台は高性能紙飛行機発祥の地」。
旧制一中には飛行機に夢中になった若者がたくさんいたそうで、
その中の一人・小田博士が考案・設計したこの紙飛行機は、
子どもでも簡単につくれて、よく飛ぶ飛行機とのことです。
小田健二博士が考案・設計した紙飛行機の図面
実は、同会の小田さんは、小田博士の息子さんです。
余談ですが、「子供の科学」付録の紙飛行機の中に、
小田さんの伯父さんが設計したものもあるそうです。
ODAプレーン愛好会の小田さん
今回つくる紙飛行機は市販されていないものですから、
「世界でひとつだけの飛行機をつくりましょう」と、いよいよ教室のスタート。
【1】翼に自分の好きな絵を書きます。
まずは、ケント紙に書かれた主翼・水平尾翼・垂直尾翼・補強紙に、
自分の好きな絵を書いた後、翼を曲げないよう気をつけながら、線に沿って切り取ります。
絵を書くのは、大勢で飛行機を飛ばした時、誰のものかわかるようにする目的もあるそう。
子どもたちは躊躇することなく一気に絵を書き始めますから、やはり自由な存在ですね。
主翼は予め湾曲させてあります。ちなみに私は、学生時代の研究対象・ミジンコを好きな緑色で書きました。
このうち主翼は、写真のように予め湾曲させてありました。
理由は、①揚力をつけるため、②子どもが切り取る時にブヨブヨさせないため、とのこと。
見えないところにも、いろいろな工夫が込められているのですね。
【2】バルサの胴体をあてて、主翼を折り曲げます。
次に、主翼と補強紙を、バルサ胴体をあてながら、折り曲げます。
このようにして主翼が上の方に傾いていないと、空を飛んでいる時、
飛行機は自分で(体制が)なおっていかない、とのことでした。
【3】主翼に角度をつけ、その角度のまま補強紙を貼ります。
続いて、お手本の主翼の型にあわせて、主翼に角度をつけます。
その角度のまま、セメダインをたっぷりつけた補強紙を貼ります。
「角度に注意して。線が重なるように補強紙を貼ってね。
すると角度が固定されるから」と小田さんが説明すると、
子どもたちが「本当だ!動かない」と言っていました。
【4】バルサ胴体に翼を接着します。
そして、バルサ胴体にセメダインを塗り、主翼・水平尾翼・垂直尾翼の順に、接着します。
バルサは「軽くて丈夫な木」。いろいろ試したそうですが、バルサが一番良く飛んだそう。
もちろんバルサ以外の木を使うことも可能ですが、だいぶ緻密に計算されているのですね。
もう少しで完成。
飛行機らしくなってきましたが、このままでは頭が軽いので、揚力で上がってしまいます。
浮く力とのバランスをとるために、頭におもりをつけます。
【5】つりあいがとれているか確認します。
おもりの両面テープをはがしてバルサ胴体の先端に軽く貼った後、
写真のように飛行機を逆さまにして、主翼のすぐ後ろを
バランス台(指でもOK)にのせて、つりあいがとれているか確認します。
飛行テストの前に、左右対称か確認。
最後に、前後左右から見て翼をまっすぐに伸ばし、左右対称になるようにした後、
軽く飛ばしてみて、まっすぐ飛べば合格。いよいよ飛行機を飛ばすために野外へ。
ちゃんと飛ぶかどうか、私も少しドキドキしました。
飛行機の飛ばし方などの説明を受けます。
「羽を持つと飛ばなくなるので、胴体を持って」などの注意があった後、
調整の仕方が説明されました。基本的には尾翼を調整するようです。
そのポイントは、くるっと宙返りしてそのまま落ちてしまう場合、
後ろ側の揚力を上げてやるために、尾翼の後ろを下へほんの少しだけ曲げます。
逆に、まっすぐ飛んで戻ってこない時は、
前に突っ込まないよう、尾翼の後ろを上へほんの少しだけ曲げます。
うずうずしている子どもたちと一緒に、いよいよ飛行機を飛ばしてみます。
子どもらが「遠くまで飛んで、くるくるきれいに旋回して飛ぶのが楽しい!」と話していた通り、
この紙飛行機は、本当に不思議な飛び方をします。うまくいけば、1分くらい飛んでいます。
「(尾翼の調整は)ほんの少しだけで、うんと効き目がありますよ」とのお話でしたが、
本当にわずかな調整だけで、だいぶ飛び方が違うことに、驚きました。
翼の角度をいろいろ自分で工夫できるところに、科学的なおもしろさがあるのですね。
きちんと因果関係をつかめた子どもが、(たとえ言葉にはならなくとも)うまく調整して
長く飛ばしているようでした。(大人よりも子どもの方が、うまく飛ばしたりしています)
「評価は、平等かつ適確であることが大切。先生が5段階で評価するのではなく、
飛行機がちゃんと飛んだかどうか、誰が見ても一目瞭然でわかるのがポイント」と
伊藤さんが話していたことが印象的でした。
なお、小田さん曰く「はがきの紙や割り箸などを使って、自分の力でつくれるので、
ぜひ挑戦してみて」とのことですので、皆さんもぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(来年度のサイエンス・デイご出展も内諾いただいたので、そちらでも体験できますよ!)
<おまけ>
美しい自然、美味しいご飯、泉質の良い温泉。3つがそろう休日は、私にとって良い休日です。
この3つをそろえることが、休日の楽しみ(最近は「自然」が「文化」に置換される場合もあり)。
その日の午後は、遠出せず、近所の山に登ってきました。七ツ森のひとつ・笹倉山です。
七ツ森とは黒川郡大和町にある7つの山の総称で、笹倉山が最高峰(標高507m)です。
「亀の子岩」という名の通り、亀の親子ような石がありました(写真手前です)。
眺望台からの眺めも想像以上に良かったです。仙台平野全体を見渡せました。
ちょうど紅葉の季節、標高ごとにいろいろな色や形の葉っぱがあるのがおもしろいですね。
きっと春には山菜が出そうな感じです。近くに良い山を見つけ、なんだか得した気分です。
温泉の新規開拓をしない場合(つまり困ったときには)、やっぱり鳴子温泉「滝の湯」です。
温泉でさっぱりした後、近所の隠れた人気店「LOVE&PIZAA del SOL」に行ってきました。
季節のサラダ、季節限定のマルゲリータ D.O.C、生ハムとルッコラのビアンカを頼みました。
季節限定のマルゲリータ D.O.Cは、水牛モッツァレラチーズが燻製されていて、いい薫り。
何と言っても、ピザは熱々が美味しいので(店員さんも走ってピザを持ってきてくれます)、
写真もそこそこに急いで味わいました。生地ももちもち香ばしく、一つひとつの素材も美味。
思ったよりも遠くはない自分の近くに、よいものがあるものだと、改めて思った一日でした。
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