学都「仙台・宮城」サイエンス・デイとサイエンスデイAWARD、その後
仙台らしからぬ厳しい残暑が続いておりますが、皆さま、お元気でお過ごしでしょうか?
おかげさまで今年の『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』も無事終了し、
現在は、やや腱鞘炎気味になりながらも報告書をIllustratorで作成している最中ですが、
その後も、いくつか関連する動きがございましたので、まとめてご紹介します。
まずは、今年の「サイエンスデイAWARD」から。
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』では、出展された体験型プログラムの中から、
「あなた」(=他の出展者・来場者)が「よい」と思ったプログラムを、それぞれ自分の賞を
つくることで表彰する取組み「サイエンスデイAWARD」を、昨年度から行なっています。
2回目となる今年度は、昨年度を上回る、計34の大学・研究所・企業・行政・学校から、
賞を創設いただき、8月27日には、東北大学で表彰式・交流パーティーを開催しました。
そして昨日は、東北大学客員教授(三菱マテリアルフェロー)の相川さんから、
「今年の『人と社会と地球のために賞』を授与した『生まれ変わる水たち!~水と微生物~』
(東北大学工学研究科環境生態工学分野さん)に、副賞(三菱マテリアル製「純金カード」)
を贈呈しました」とご報告をいただきました。
サイエンスデイAWARDの表彰状を純金カードに加工する関係で、表彰式後の贈呈です。
(いつかサイエンスデイAWARD表彰状もすべて純金カードにできるくらいになりたいものです)
「生まれ変わる水たち!~水と微生物~」は、わたしたちが出した下水が、
下水処理場で、どうやって綺麗にされているのかを体験できるプログラム。
実は、下水処理場の水は、微生物の力によって、浄化されているんですよね。
今回の授賞は、学生さん達が1から考えた講座プログラムの内容や、
参加者への対応を評価して、ということでした(詳しい授賞理由はこちら)。
西村研究室の皆さま、おめでとうございました。
実を言うと、私も、西村先生がコーディネーター役を務めた中国での国際実習に
同行取材させていただくまで、下水処理場の主力は微生物であることを知らず、
びっくり意外に思いました。しかも、微生物に酸素を送るためのエアレーションが、
運転エネルギーのうち、80%も占めているそうです。だいぶ微生物メインなんですね。
ついつい「最近は何でもハイテクになっているのでは」と潜在的に思い込んでしまう
傾向が自分の中にはある気がしますが(現代病?)、逆に言えば、まだまだ人間は、
微生物の力にも遠くおよばないのだなぁ・・・と、しみじみと感じます。
そのような自然の力をうまく活かして、エネルギーを使わずに、汚水を浄化する実験なども、
西村研究室では進めているそうです。ご興味のある方は、下記の関連記事をどうぞ。
【関連記事】
■【取材レポート】東北大生態適応GCOE 国際フィールド実習(中国)
「中国における水資源の現状と生態系を利用した水質改善システム」
■生態系の機能を利用して無エネルギーで水質浄化/
東北大学生態適応GCOE「人工湿地」実験施設
続いて、こちらは、先週土曜日に行われた「夏休み・お天気講座」の一コマです。
本講座は、昨年のサイエンスデイAWARD2011「役に立つ地学賞」の副賞をきっかけに、
NPO法人防災・減災サポートセンターさんと仙台管区気象台さんのコラボで開催されたもの。
当日は私もお声がけいただき、取材に伺わせていただきました(記事は近日公開予定)。
「局所的大雨から身を守るために」をテーマに、講演や簡易雨量計作り(実物の解説も)、
そして土石流の再現実験など、盛沢山の内容。
くわしくは後ほど、記事でご報告しますが、私も「大気の状態が不安定」なときは、
山登りの時など本当に気をつけよう・・・と思わせる内容でした(翌日は天気予報を注視)。
やっぱり、基本的な因果関係を理解することは、大事なことだと改めて思います。
このほか、サイエンス・デイに出展いただいている大学・研究所などの一般公開なども、
夏休み中、続々と開催されました(その時の取材こぼれ話は、また時間のある時にでも)。
当日、取材させていただいた一般公開のレポートは、下記の記事をご覧ください。
■天気や地震のしくみ学んで/仙台管区気象台「おてんき・じしん百科展」
■科学の楽しさ感じて/産総研東北センターが一般公開
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