2014年の振り返りと、2015年の抱負
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
先のブログで、「このままではブログを更新せずに年明けの勢い」と
書いたとおりになってしまいました・・・。
年は明けてしまいましたが、2014年の振り返りと、2015年の抱負を、
ここに記したいと思います。
毎年、年賀状は手作りスタンプ&手書きです。PCに慣れ、年々、漢字が書けなくなっています・・・
■学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ
まず、「科学・技術の地産地消」をコンセプトに、昨年度より、
学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティを立ち上げました。
これまでは、学都「仙台・宮城」サイエンスデイの準備を、
毎年2月頃から始めて夏には一段落といった流れでしたが、
昨年は、「科学で地域が見える」をコンセプトに、
仙台市以外のエリア(大崎市、石巻市)でも、
10月と11月にミニサイエンスデイを実施したため、
1年中ずっとサイエンスデイの年でした。
地元団体からも多大なるご理解・ご協力をいただき、
そのおかげで私自身も、それぞれの地域のことを、
科学を切り口に、より深く知ることができました。
(詳しいご報告ページはこちら)
さらに今年は、これまであたためてきた、"ある切り口"を、
ようやく解き放てる時期(自分の実力も含めて)になったので、
今からそれを形にするのが楽しみです。
「科学・技術の地産地消」をコンセプトに掲げた、学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティのメインビジュアルです
■紙版「宮城の新聞」を3回(春・夏・冬)発行
昨年は、紙版「宮城の新聞」をいろいろな方とのコラボレーションで
春・夏・冬の計3回発行することができ、仙台市内の中高生たちに
「宮城の新聞」を直接手にとって読んでもらう機会が増えて嬉しいです。
・春号は、東北大学ALicEさんとコラボで、「工学女子」テーマ
春号は、「宮城の新聞」とコラボレーションをさせていただいている、
東北大学工学系女性研究者育成支援推進室(ALicE)さんの取材記事を
「求ム!工学女子~より良い社会をつくる工学の世界へようこそ~」と題して、
まとめさせていただきました(これまでの取材記事一覧はこちら)。
私自身、これまであまり女性ということを意識してこなかったのですが、
女性を切り口に見える社会の現状を考える貴重な機会となりました。
「先入観のない中高生の段階で、多様なキャリアパスがあることをぜひ知ってほしい」とのALicEさんの思いから、ALicEさん特集号は、通常号(中学生3万部)より拡大して中高生対象に約7万部発行させていただきました
・夏号は、iCAN世界大会とコラボでバロセロナ現地取材レポート
夏号は、一昨年スペインのバロセロナに同行取材をさせていただいた、
「国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN)世界大会」の
取材レポート記事をまとめさせていただきました(取材記事はこちら)。
iCANは、MEMS(微小電気機械システム)を使ったものづくりのコンテストです。
学生向けのコンテストで、世界中の大学生に負けず、東北の高校生たちも大活躍。
夢を技術力で形にするものづくりの素晴らしさを間近で感じた取材でした。
なお、昨年日本で初開催となった同コンテスト世界大会とは、
昨年のサイエンスデイとコラボ(共催)もさせていただきました。
「iCAN世界大会 in バロセロナ」では一生懸命な高校生や先生たちの姿に心打たれました
・冬号は、東北大学頭脳循環とコラボでハワイ現地取材レポート
冬号は、ホームページ作成にも携わらせていただいている、
東北大学頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム
「ハワイ惑星専用望遠鏡群を核とした惑星プラズマ・大気変動研究の国際連携強化」
とのコラボで、ハワイ・マウイ島ハレアカラ山頂に開所した観測拠点を
同行取材させていただいた結果をまとめさせていただきました(取材結果はこちら)。
研究内容はもちろん人間関係(国際的にも家庭的にも)も一つひとつ積重ねて
一つのことを成し遂げていく研究の臨場感を間近に感じられた取材となりました。
マウイ島ハレアカラ山頂に開所したT60観測拠点の前で。私まで一緒に写していただき大変恐縮です・・・
・2015年春も、東北経済連合会とのコラボで、ILC特集号を作成中です。
これからも、いろいろなテーマで紙面にまとめていけたら嬉しいです。
■東北大学工学部田中研究室(MEMS)と「ものづくり講座」の連携
先述の「国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN)」はじめ、
これまでも様々な形で連携させていただいているMEMS関連で、
昨秋から、東北大学工学部田中研究室の創造工学研修(学部1年向け授業)と、
我々の「ものづくり講座」で、大学生の人材育成と科学講座開発を
連携して行わせていただく運びとなりました。
大学生の皆さんは「ものづくり講座」でものづくりの基礎力を養いながら、
4月のiCAN国内予選出場を目指して議論&アプリケーションを開発中です。
ちなみに、今年の世界大会はアラスカです。
■MEMSの世界的権威・江刺先生とも色々ご一緒させていただく
そのMEMS関係で言いますと、恐れ多くも、MEMSの世界的権威である
江刺正喜先生にお誘いいただき、ご一緒に早稲田塾(東京)で講演させていただいたことも・・・
早稲田塾特別公開授業「江刺正喜教授によるスーパーナノメカニクスプログラム」
また、この他にも、江刺先生には、東京のMEMS関連企業や研究所などの
訪問にも私も同行させていただく等、色々な勉強をさせていただきました。
MEMSに加えて江刺先生のスタンスまで間近に感じられた貴重な機会でした。
■文部科学省・JST「センターオブイノベーション(COI)プログラム」
文部科学省とJSTが昨年度から開始した「センターオブイノベーション
(COI)プログラム」のキックオフシンポジウムの総合討論に、
私も登壇させていただいたことをきっかけに、文部科学省から、
「大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業(COIビジョン対話プログラム)」の
推進委員をご依頼いただき、審査等に携わらせていただきました。
以前、「科学・技術ミーティング in 仙台(科学技術政策担当大臣
と有識者議員との会合)」でプレゼンさせて頂いた時も思いましたが、
日本の国策や将来像について議論する場に参加させていただくことで、
普段は個人の感覚から必要だと思って活動していることも、
大きな流れの中に位置づけられる認識を得られることが貴重です。
また、日本がこれからどのような方向へ進もうとしているかも、
臨場感を伴って体感できる機会は、今後の糧になると思います。
■仙台市震災復興メモリアル等検討委員会の報告書完成
平成25年7月から10回にわたる議論を重ねてきた
仙台市震災復興メモリアル等検討委員会の報告書が無事完成しました。
私も仙台市総合計画審議会委員からの流れで、東日本大震災発生後、
仙台市震災復興メモリアル等検討委員会に携わらせていただきました。
最初は「震災メモリアル」と聞いて、震災遺構など"モノ"や"過去"を
イメージしていましたが、多様な視点を持つ方々との議論を経て、
"モノ"だけでなく震災前からの人々の暮らしや思いを残す大切さや、
"過去"だけでなく未来にむかう力を培うことも「メモリアル」なんだ、
ということを深く考えさせられた委員会となりました。
写真は、仙台市震災復興メモリアル等検討委員会お疲れ様会(兼クリスマス会)の様子です。奥山市長も委員会に続いて懇親会まで参加されました。
■2014年ノーベル物理学賞受賞・天野浩先生の特別講演会
青色LEDの開発で2014年ノーベル物理学賞を受賞された、
天野浩先生の特別講演会(協力:NPO法人natural science )に
私も現地実行委員として携わらせていただき 、
天野先生とのトークセッションに登壇する高校生の推薦(高校との調整)や
『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』のWEBシステムを利用した
イベント告知・参加申込受付などを、担当させていただきました。
参加した高校生の皆さんも「一生の思い出になった」と大変喜んでいました。
天野先生は、まさに生粋の工学者で、「世の中の役に立ちたい」という思いを、
そのまま具現化されてきたことが、大変伝わってきた講演会でした。
また、大事な仕事を、大学院生時代に成し遂げていらっしゃることも印象的でした。
ノーベル賞つながりで、「準結晶」発見(2011年ノーベル物理学賞)に大きく貢献した、
蔡安邦先生(東北大学教授)も院生の時に大きな仕事をしていますが(取材記事はこちら)、
やはり先入観なく純粋に一生懸命取り組むことが結果的に成果へと繋がるのですね。
また、そもそもノーベル賞受賞者を招聘できるような講演会が仙台で開催されるのも、
今回の実行委員長である秩父先生や、ご講演された松岡先生(サイエンスデイでも毎年、
大変お世話になっています)をはじめとする先生方が大切な仕事をなされているからなわけで、
改めて、先生方のご研究の素晴らしさと、学都仙台・宮城のポテンシャルの高さを感じました。
なお、講演会の様子は、「宮城の新聞」の記事にもまとめましたので、
ご興味のある方は、そちらの記事をご覧いただければと思います。
LEDで煌めく光のページェントの中、天野先生と一緒に撮っていただきました
そして、講演会後は天野先生を囲む懇親会@一心にも参加させていただき、
美味しい宮城の日本酒とお料理と一緒に、大変楽しい時間を過ごしました。
ちなみに、一心さんは私の片思いの居酒屋さんで大変ご無沙汰していましたが(以前の記録)
女将さんが会った瞬間に「大草さん!」と名前を覚えてくれていたことに大変驚きました。
おそらく、2008年1月『りらく』の特集「酒好きがすすめる地酒と料理が旨い店」に、
恐れ多くも私なんぞが一心さんを推薦してしまったことが過去ありましたが、
それを女将さんが覚えてくれていたのかもしれません・・・。
天野先生も、宮城の地酒と料理を大変喜んでおられ、それを見て私も勝手に、
嬉しく思っておりました。宮城の蔵元の皆さんにも、ぜひ報告したいと思います。
天野先生から一心さんへサイン贈呈。講演会の主催者でいらっしゃいます、東北大学多元物質科学研究所で、実行委員長の秩父先生(伯楽星純米吟醸おりがらみを手に)や事務局長の村松先生(写真奥)、東北大学知の創出センター長の伊藤先生(写真手前)も一緒に写ってらっしゃいます。本当にご準備、大変お疲れ様でございました
一心さんといえば、つきだしお刺身3点盛
こんな贅沢なお鍋、初めて見ました・・・
村松先生のこだわりで、なんと天然の牡蠣でした
一心さん名物の「柔らかあわび揚」。アワビは一度蒸してから揚げるそう
牡蠣フライは何も付けなくても、磯の香りが口いっぱいに広がりました
活穴子白焼きまで出てきました
さらに吉次姿焼まで。もう、これ以上ない贅沢三昧
天野先生は大変気さくで優しい方でした
天野先生のお隣で、大好きな一心さんで、最高に美味しい日本酒と料理を味わいながら、関係者の皆さまと大変楽しい時間を過ごし、天野先生からサインまでいただいて、本当に色々な意味でとても贅沢な日でした。
そんなわけで、遅ればせながら、以上をもって、2014年の振り返りでした。
最後に、今年の抱負ですが、これまでは自分が個人的に価値だと思うことを
形にすることを目指して、起業以来、(今年11月で創立10周年!!)、
ある意味、まっしぐらに自分のことに集中してきた10年間でした。
これからは、それに加え、多様な価値観を持つ人で構成される社会の中で、
より多くの人に喜んでもらえることができるような人間になることが、
今年と言いいますか、当面の私の目標です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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