日本物理学会2011年秋季大会(富山大学)で発表しました(おまけ:富山の旅)
9月21日から24日まで富山大学にて開催された日本物理学会にて、
今年も弊社取組みを発表してきました。
日本物理学会には、比較的早い段階から、
科学と社会の接点について議論する領域(領域13)があるため、
2007年から毎年、日本物理学会で弊社取組みを発表しています。
今年は「学都仙台・宮城サイエンス・デイ2011の実践報告」と題して、
新たな試みである「サイエンスデイAWARD」を中心に発表をしました。
発表に対して、いくつか質問を頂戴しましたが、大まかに言いますと、
領域13(物理教育など)の論点として、下記2つがあげられるようです。
○科学に対する興味・関心を喚起した後の問題について:
科学に対する興味・関心を喚起するだけで終わらせるのではなく、
その後、如何にして科学的思考力(科学リテラシー)を養うか。
○アウトリーチ活動をする主体のネットワーク形成の問題について:
一回限りのネットワーク形成だけで終わらせるのではなく、
その後、如何にして有意義なネットワーク形成を維持・発展させるか。
上記2点の質問に対して、私たちの取組みから言えることをお話ししたり、
発表後も意見交換の場をいただくなど、有意義な機会を頂戴しました。
今後も論文にまとめたりHPをリニューアルするなどアウトプットして、
これまでつくってきた要素の意味を再認識し、再構築したいと思います。
<おまけ>
初めての富山。せっかくなので、いつも通り、愛車で行ってみました。
しかし台風の影響か、通行止が多く、なかなか到着することができませんでした。
特に、新潟と富山の県境(糸魚川から親不知あたり)は、
国道8号と北陸道の両方とも通行止となった場合、
迂回路らしい迂回路がないので、なかなか富山に入れず。
やっと深夜に国道が開通し、0時は過ぎましたが無事到着。
富山といえば、美味しい魚介類。特に、白えびが有名です。
白えびのかき揚げ丼やお刺身などを、美味しくいただきました。
白えびせんべいをお土産にしました。
白えびせんべいソフトクリームなるものもありました。
生きている白えびは、こんな顔をしています。ネズミ顔でかわいい。
こちらは、市街地中心部にある富山城。富山といえば、「富山の薬売り」です。
その始まりは、江戸時代に富山城を居城とした越中富山藩2代目藩主の前田正甫が、
自身が病弱だったこともあって、薬に興味をもち、腹痛薬「反魂丹」の製法を開発し、
広めたことにあるそうです。(Wikipediaにある「江戸城腹痛事件」の逸話がおもしろい)
富山に行く機会があれば、ぜひ訪れてみたいと思っていたのが、
南砺市福光町にある棟方志功記念館「愛染苑」です。
西澤潤一先生インタビュー時に、大原美術館(倉敷市)で見た棟方志功の話をしたところ、
「富山に棟方志功のよい美術館があるよ」と西澤先生から勧めていただきました。
ここには棟方志功が戦時疎開中に福光で制作した作品が展示されているのですが、
なかでも特に興味深かったのが住居跡でした。(撮影禁止なのが残念なくらい)
棟方志功の生活をそのまま感じさせるような展示となっているのですが、
トイレには壁や天井じゅうにニコニコ顔の天女や菩薩が描かれていたり、
板戸にははみ出るくらいに「滝登りの鯉」が書きなぐられていたり、
カレンダーの秩序がめちゃくちゃだったり。喜びがそのまま形になっている感じです。
「自由の喜びは失われてはじめて知る」と説明員がお話されていたのが印象的でした。
こちらは、高岡市にある国宝「瑞龍寺」。3代藩主前田利常の建立です。
大伽藍をとり囲む、左右対象の回廊が、格好良いです。
仏殿。天井が少し変わった複雑な形をしています。天蓋も当時の作品とのこと。
後ろ側から見ると、こんな感じです。ますます格好良いです。
(寺のことを「格好良い」と表現して良いかはわかりませんが、そう思いました)
法堂で抹茶もいただきました。お菓子は法堂の欄間に彫ってある桐の紋の形です。
高岡と仙台の意外な関係について、いろいろお話伺いながら、美味しくいただきました。
富山といえば、日本三霊山の一つ、立山が有名です。
標高3000m級の眺めは、東北の山とはまた違うと聞くので、ぜひ登ってみたい。
室堂(標高 2450 m)までバス等で行けるので、初心者でも気軽に登れます。
朝夕はかなり冷えます。見たことのない長さの霜柱が見られました。
雄山山頂(標高3003m)まで登ってきました。
途中までは整備された道ですが、途中から、ゴツゴツした楽しい道になります。
山頂からの眺め。
山頂にある雄山神社で参拝もしました。なお、頂上はこの神社の中にあります。
山頂でご飯を食べていたら、見たことのない野鳥が寄って来ました。名前は何だろう?
昼前には下山。曇ってきました。気合を入れて朝一番で登ってよかったです。
帰りの道路はスムーズで、その日のうちに、仙台まで戻ることができました。
<追記>あとになって気づいた、有意義な情報をひとつ。
富山県では、県内で開催される学会などのコンベンション参加のために、
県外から来た人が、タクシーを利用して県内観光をする場合、
その料金が半額になる制度があるそうです。他県でもあるのかな。
詳しくは、富山県HPのこちらのページをご参照ください。
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