宮城県農業・園芸総合研究所へ行って来ました
今年7月に開催した「第1回 natural science シンポジウム」のご報告に、
名取市にある宮城県農業・園芸総合研究所(略して農園研)を訪問いたしました。
同シンポジウムで、農園研さんは、「バラ科の果物の秘密にせまろう!」というテーマで出展。
「普段何気なく食べている果物にも、いろいろな不思議があることに気づいてもらえれば」と、
出展ブースの意図を語った菊地さん。
本日お土産に頂いたリンゴ(ふじ:酸味と甘みのバランスが良く美味でした)も、
イチゴ、ラズベリー、サクランボ、ウメ、アンズ、モモ、アーモンドも、
実は同じ【バラ科】の果物だ!ということが、
虫めがねで形をよくよく観察したり、実際に食べてみることでわかる、という内容でした。
※ 詳しくは、報告サイトにて「バラ科の果物の秘密にせまろう!」をご覧下さい。
そして県農園研さんと言えば、最近話題となっているのが、
10年以上の歳月をかけて完成させた宮城オリジナルイチゴ品種「もういっこ」。
その気になる特徴を伺ってみると、
菊池さん曰く、「もういっこ」の特長は、栽培のしやすさにあるのだとか。
東北の冬の寒さに負けない品種であることはもちろんのこと、
うどんこ病などの病気にも強く、春先になっても大きい実をつけ続けることがポイントなのだそう。
(これまでのイチゴは、冬に何度か実をつけると、春先に実が小さくなっていたそうです)
消費者目線でものを見ると、ついつい味や食感の特徴に目が行きがちですが、
その美味しさの前提に、当然ながら、栽培のしやすさがあるのですね。
ちなみに、消費者目線から見る特徴は、
大きな果実、さわやかな甘さ、しっかりとした果実、それでいてジューシー、とのこと。
そして、そもそも「もういっこ」は、どのようにして生まれてきたのかといえば、
・子房親:宮城オリジナル母本「MN3」(うどんこ病や萎黄病に強い)
・花粉親:「さちのか」(果実品質に優れている)
を組み合わせ交配し、選抜することを続けた結果、誕生した品種なのだそうです。
大変地道なプロセスがあっての、「もういっこ」なのですね。
これなら10年以上かかるのも、うなずけます。
「もういっこ」、次の機会に早速、試してみたいと思います。
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