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2019年 11月 19日 (火)
記者ブログ
記者・大草芳江が活動をつづります

2011年10月10日

2日は古川農試、8日は農園研の一般公開「参観デー」に行きました(おまけ:羽黒山公園の彼岸花など)

カテゴリ:取材日記

秋といえば、収穫の秋、味覚の秋、(そして食欲の秋)ですね。
そんな秋をまるごと満喫できる、知る人ぞ知るお楽しみスポットが、
農業系の試験研究所が毎年開催している一般公開です。

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学都「仙台・宮城」サイエンス・デイで毎年お世話になっている、
宮城県古川農業試験場(大崎市、略して「古川農試」)は2日(日)、
宮城県農業・園芸総合研究所(名取市、略して「農園研」)は8日(土)、
一般公開「参観デー」を開催していたので、今年も行ってきました。

農業系試験研究所の一般公開は、試験研究の一端を体験しながら、
農業への理解を深めつつ、美味しいものもたくさん食べられるところが、
やっぱり魅力ですね(笑)

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まずは、8日(土)に開催された農園研の一般公開から。
農園研とは、園芸作物(野菜、花、果樹)の新品種や、栽培技術の開発、
農作物の流通や農業経営に関する調査研究を行う県の試験研究機関です。
また、東日本大震災の復興にむけた技術開発にも取り組んでいるそうです。
一般公開では、いろいろな農業技術の一端を体験することができます。

「農業技術」と聞くと、私なんかはつい、遺伝子組換えなどのハイテク技術をイメージして
しまうのですが、お話を伺ってみると、実際はやっぱり、それだけではないようです。
例えば、新品種の開発も、長い年月をかけて交配と選別を地道に繰り返して開発する上に、
単に美味しいだけではダメで、栽培のしやすさや、実際に売れるタイミングの見極めなど、
いろいろな要素がうまくマッチしなければ、新品種としてデビューできないそうです。
私たちがお店で出会う品種たちは、実は、かなりの選ばれし者たちだったわけですね。

【関連事項】
宮城県初オリジナルリンゴ新品種の試食楽しむ 農園研「参観デー」2010
農園研の一般公開「参観デー」2010を取材しました(記者ブログ)
宮城県農業・園芸総合研究所(農園研)へ行ってきました
 (農園研を見学した内容をまとめたブログ)
宮城県農業・園芸総合研究所へ行って来ました
 (宮城県オリジナルイチゴの新品種「もういっこ」について伺った内容をまとめたブログ)
<おまけ>登米の郷土料理「はっと」を忘年会でつくってみました
 (基本は忘年会ネタですが、実際に「もういっこ」を食べた時の感想が載っているブログ)

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まずは、第1回目の学都「仙台・宮城」サイエンス・デイからお世話になっている、
菊地さんからの「久しぶりだねー、果物食べてく?」というお言葉に早速甘えて、
ナシやリンゴのいろいろな品種の食べ比べに挑戦しました。
かなりのハイペースで、全品種を試食。全部美味しいのは言うまでもありませんが、
品種によって、味・香り・食感などが、想像以上に多様なことがおもしろかったです。

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個人的には特に、この「秀玉」という品種が香りも味も良くて美味しく、気に入りました。
けれども、栽培の難しさなどから、お店ではまず買うことができない品種らしいのです。
「美味しいから絶対売れますよー、(なんとかしてください)」と菊地さんに言ってみると、
菊地さん曰く、「でも、ビジュアルが悪いでしょう?ナシも、中身がいくら良くっても、
ビジュアル系じゃないと、売れないんだよ」とのこと。

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おみやげでいただいたナシ3種。写真奥がお馴染みのビジュアル系、手前が美味しいレア品種

写真奥がお馴染みのビジュアル系、手前が美味しいレア品種ですが、
確かに、ビジュアル的には、写真奥の方が美味しそうに見えます・・・。
良いものをつくるだけでなく、実際に市場で受け入れられるところまで考える必要がある、
ということだと思うのですが、美味しさとビジュアルを両立する品種を開発するのは、
並大抵のことではなさそう。食べたらわかる美味しさなのだけどなぁ・・・もったいない。

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おみやげのナシ3品種を皆で試食しました

オフィスにいたメンバーにも、おみやげのナシ3品種の食べ比べをしてもらいました。
お馴染みのビジュアルナシについては「いつもより美味しい感じ」、レア品種については、
「今まで食べたナシの中で一番美味しい」「ビジュアル的にはむしろ洋ナシに近い」との声。
これは、「和ナシのよさ(サクサクサッパリ感)と洋ナシ(香り高く甘み強い)の良いとこ取り」
の新果実、ということで売り出したら売れるのではないか、という感想で盛り上がりました。

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写真は、葉脈標本づくり

あまりにもインパクトに、ついナシの話ばかりになりましたが、
一般公開ではこのほかにも、農作物の種子や病害虫の顕微鏡観察、野菜のジャム作り、
珍しい野菜の試食、果樹園探索、ホウレンソウの収穫・調整・袋詰め作業体験と試食、
花のアレンジメント体験、葉脈標本づくりなど、いろいろな体験イベントがありました。

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こちらは、「よい作物が育つ土を調べてみよう!」のようす。
植物の生育は土の養分で違うことを理解するために、
簡単な土壌診断をしながら、土壌状態を調べるというもの。

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試験紙タイプの簡易土壌診断キットを使って、
土壌のpHと硝酸性窒素濃度を測定すると、
大まかな土壌状態がわかるそうです。

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左から、「塩害なし」「塩害すこし」「塩害ひどい」土壌で育ったイチゴ

こちらは、海水が流入した土壌を再現した展示です。
左から、「塩害なし」「塩害すこし」「塩害ひどい」です。

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「塩害すこし」土壌で育ったイチゴ(写真手前)
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「塩害なし」土壌で育ったイチゴ

「塩害すこし」はパッと見、あまり影響がないようにも見えますが、
よく見てみると、葉が小さかったり、葉のふちが変色していたり、
イチゴの実が綺麗ではなかったり・・・などの影響があることが、
下の写真の「塩害なし」と比べてみると、よくわかります。

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さて、農園研さんは、今年の「サイエンスデイAWARD2011」で、
仙台二華高校・地学部さんの「にかにか賞」を受賞されました。
お預かりしていた表彰状も、無事お届けすることができました。

【関連事項】
サイエンスデイAWARD2011 結果報告
<学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ出展内容(宮城県農業・園芸総合研究所)>
◆2011年度:新しい・珍しい野菜を発見!トマトでジャムを作ってみよう!
◆2010年度:いろいろな植物を調べてみよう!~植物の栄養繁殖を勉強しよう~
◆2009年度:新しいイチゴの品種づくりを体験しよう!
◆2008年度:バラ科の果実の秘密にせまろう!

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所長の杉田さん(写真右)と、第2回目のサイエンスデイから
ご担当いただいている企画の北奥さん(写真左)です。
皆さん受賞を喜んでおられたことを二華さんにご報告したいと思います。

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さて、続いては、2日に行われた古川農試さんの一般公開「参観デー」。
宮城県畜産試験場、宮城県水産技術総合センター内水面水産試験場、
宮城県農業大学校との共催で、毎年この時期に開催されています。

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古川農試さんで、これまで育成された品種は約40種。
「ササニシキ」や「ひとめぼれ」など、全国的に普及した
大物品種も、実は、ここ古川農試さんで誕生しました。

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写真は以前取材させていただいた「あおばの恋」うどん手打ち体験のようす

一般公開では、ほ場見学やたんぼの生き物調査などのほか、
「あおばの恋」うどん手打ちや稲刈りなどの体験することができます。

【関連事項】 以前、一般公開について取材した記事は、下記の通りです
地元の農業知って 宮城県古川農業試験場で参観デー
宮城県古川農業試験場「参観デー」を取材しました(記者ブログ)

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個人的に興味深かったのは、品種の歴史や系譜図です。
特に、「生い立ち」の(4)あたりが、ドラマを感じさせます。
また、「愛国」や「亀の尾」と言えば、「幻の米」として、このお米を使った
日本酒をたまに見かけますが、ササニシキのご先祖さまだったのですね。
聞くと、明治時代ころに、東日本で盛んにつくられていた大品種とのこと。
ちなみに当時は、飯米と酒造好適米の区別は、まだなかったようです。

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写真は、場内にあるビオトープに生息するアマガエル。他にもいろいろな生き物がいました

しめ縄でリース作り体験を担当されていた鉢巻き姿の場長・水多さんにも
無事お会いでき、学都「仙台・宮城」サイエンス・デイのお礼を述べたところ、
新品種「げんきまる」でつくったポン菓子を、お土産にいただきました。
なお、「げんきまる」は、来年から本格的に作付けが開始されるそうです。
きっと「げんきまる」デビューの背景にも様々なドラマがあったであろうと想像しています。

農業系の試験研究機関の一般公開は、毎年この収穫の時期に行われることが
多いので、ご興味のある方は、ぜひ来年度の開催日をチェックしてみてください。

【関連事項】
<学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ出展内容(宮城県古川農業試験場)>
◆2011年度:おいしいお米を科学する~いろいろなご飯を食べてみよう~
◆2010年度:おいしい米を科学する
◆2009年度:おいしい米づくりの秘密を体験しよう

<おまけ>この日は、田んぼにまつわる、いろいろなことがありました。

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古川農試のまわりにはもちろん、田んぼが広がっています。
2日は、県内でちょうど田んぼの収穫が終わった頃でした。

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ときどき田んぼで見かける、稲わらのロール。
どうやってつくったり運んだりするのだろうと思っていたのですが、
ちょうど今回、運ぶ瞬間を目撃することができました。

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田んぼのまわりに彼岸花が綺麗に咲いていたのを見て、
彼岸花といえば、この時期の羽黒山公園(大崎市)に、
ぜひ訪れてみたかったことを、思い出すことができました。

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今年は、彼岸花の開花が遅れていたため、
運良く見頃の彼岸花を見ることができました。
(例年は、9月下旬が見頃のようです)

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こんなにたくさんの彼岸花が一斉に咲いていると、迫力がありますね。
公園にあった看板によると、地元の方が一生懸命掃除をした結果、
このように彼岸花が群生するようになったそうです。

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田んぼといえば、やっぱり、おにぎりです。
大崎市鳴子温泉にある「むすびや」では、
鳴子の米「ゆきむすび」を味わうことができます。
少なくとも月1回は訪れるお気に入りのおむすび屋さんです。

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写真は、小昼らんち(600円)におにぎり1個追加したものです

ちょうど今回は、新米のおにぎりを味わうことができました。
これを仮に毎日食べることができたら、どれだけ幸せだろうか・・・
と、いつも想像しながら、美味しくいただいています。

そして、いつも通り、鳴子温泉に入ってゆっくりすると、
来週にむけてのスイッチが、ビシッと切り替わる感じです。
美しい自然、美味しいご飯、泉質の良い温泉。
この3つは、やっぱり、休日に欠かせないものですね。

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