仙台商工会議所主催「eタウンバスで仙台を元気に!!」を取材しました
地域産業活性化と自動車先端技術の視点を入れ、持続可能な社会の実現の一翼を担う、環境と安全、生活と利便性の双方をかねそろえた地域の移動手段を議論しようと、「eタウンバスで仙台を元気に!!」をテーマにした公開トークセッションが13日、仙台国際ホテルにて開催され、仙台商工会議所の工業部会と交通運輸部会の会員ら約150名が参加しました。
写真左から、
<コーディネーター>
▽長谷川史彦さん(東北大学 地域連携総括 教授)
<パネリスト>
▽徳永幸之さん(宮城大学事業構想学科 教授)
▽工藤治夫さん(社団法人みやぎ工業会 理事)
▽一ノ倉理さん(東北大学大学院工学研究科 教授)
当日はパネリストが、「仙台の地域交通ニーズと技術のギャップ(徳永幸之さん)」、「環境を考慮したeタウンバス開発構想(工藤治夫さん)」、「電気自動車とインホイールモータ(一ノ倉理さん)」と題して20分ずつ講演。その後、会場からの質問票に答える形で議論が進められました。
「eタウンバス」構想とは、地域の技術によって小型の電気バスを開発し(=ハード面)、地域の手によって運営する(=ソフト面)ことで、環境と人に優しい交通手段の確立を目指すプロジェクト。
このプロジェクトを推し進めるのが、みやぎ工業会理事の工藤治夫さん(工藤電機会長)を中心とした、電機メーカーや車両整備会社の代表者、大学の研究者らで構成されたみやぎ工業会の「eタウンバス」研究部会です。
電気バスは安価な深夜電力で充電。排気ガスが出ない静音型で、乗り降り楽な低床車。研究部会は、試作車の改造・製造費を1台3000万円と試算、「年内には中古マイクロバスを改造して試作車を製造できる準備はできている」(工藤さん)としています。
ただし開発・製造のハードだけでは、バスは動きません。実際に事業を運営・運行する担い手、つまりソフトなしには、このプロジェクトが進むことはないのです。
当トークセッションの参加者は、主に仙台商工会議所の工業部会と交通運輸部会と、ソフト領域の方も多数参加しています。コーディネーターの長谷川さんは「わたしたちの生活に欠かせない問題については、自ら考えていくべき。自らの手で必要な交通システムをつくりあげていくことで、仙台を元気にかつ暮らしやすい街にしよう」と会場に呼びかけました。
「できない理由を挙げるばかりでは前へ進まない。実現できるところから進めていく」。年内には、中古マイクロバスを改造して試作車を製造、仙台市内で運行モデル地域をつくり、試験運行に乗り出す予定だそうです。
「eタウンバス」について、詳しくは特集記事「宮城・仙台発の夢を乗せた電気バス」をご覧下さい。
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