仙台一高・吹奏楽部を取材しました
仙台一高が今月26日、中学1年生を対象にした
化学部・吹奏楽部主催の体験教室を実施します。
平成22年度からの学区制度撤廃に向け、
今回の体験教室は、学校としては初の試みとのこと。
(※詳しくは、記事をご覧ください)
http://shinbun.fan-miyagi.jp/article/article_20080123.php
そこで今回は、主催部活のひとつである、
吹奏楽部顧問・菅野淳一先生にお話を伺ってきました。
■鳴らしていない音を味方につける秘密■
「音楽を奏でるとき、使うべきふさわしい音を"楽音"と言います。
この楽音を正確に出せるようになると、
少ない人数でも合奏を大きく鳴り出させることができるんです。
今回の体験教室では、空間の音を味方にする秘密に迫ります」
と吹奏楽部顧問の菅野先生。
けれども、正確な音をとると音がよく響く、というのは
一体どういうことなんでしょう?
「正確に音をとると、鳴らしていない音が鳴るんですよ。
"倍音"と言って、きちんとトレーニングをすることで、
豊かで大きく聞こえる音をつくることができるのです」。
仙台一高の吹奏楽部は、部員の大半が初心者であるにも関わらず、
全日本吹奏楽コンクール東北大会4年連続金賞(東北代表)、
東日本学校吹奏楽大会高校コンクール部門4年連続出場(金賞1回・銀賞1回)
などの実績を誇る実力派。
その実力の秘密は、「一言で言うと、音づくり」。
「料理に例えると、いいダシをとれれば、いい料理ができる。
いい音をつくると、いい音楽づくりに結びつくんです」。
今回の体験教室では、中学生に吹奏楽部員の音を聞いてもらいながら、
"楽音"を出すように心がける指導を実際に見てもらうことで、
同校の部活動への理解を深めてもらうのが狙いだそう。
「正しい音の高さを意識してトレーニングしている人は少ないようですが、
こういう大事なところを紐解いてあげて、日々の練習に興味を持ってもらうと、
本校の練習方法にも興味を持ってもらえるのでは」。
そこで実際に、"楽音"を出すトレーニングを見学させて頂きました。
「はい、この音出してみて」
確かに、ひとつの音しか出していないはずなのに、
意識してみると、微かに別の音が鳴っているのが聞こえます。
「正確に音を合わせるのは大前提。
もうひとつの音を耳で拾いながら、意識して音づくりをします。
それを体が覚えてしまえば、こっちのものです」。
こうして豊かな音を生むための「音づくり」は、
毎日30~40分の練習の積み重ねで、つくられていきます。
「すべてはいい音楽をやりたいという気持ちから。
本当にステージで演奏することは楽しいですよ。
演奏後の生徒の顔は、ぜんぜん違いますから」。
昨今、教員の指導力不足が学校現場の課題として指摘されていますが、
「大学で専門を学ぶだけではなく、優秀な学校はなぜ上手なのかを
常に勉強している」という菅野先生の姿勢からは、
仙台一高に「具学具進」の精神が根付いていることを感じました。
また2月3日(日)には、イズミティ21(仙台市泉区)で
中学校も含めた県内5校による合同演奏会(入場無料)もあるそうです。
仙台一高吹奏楽部や"楽音"に興味のある方は、ぜひ遊びに行ってみて下さい。
■■■おには外ふくは内コンサート■■■
日 時:平成20年2月3日(日) [開場]14:15 [開演]14:30 [終演]16:15予定
会 場:仙台市泉文化創造センター イズミティ21 大ホール
入場料:無料
参加校:宮城県仙台第一高等学校・宮城県塩釜女子高等学校・
仙台市立蒲町中学校・名取市立名取第一中学校・岩沼市立岩沼北中学校 各吹奏楽部
内 容:第1部 各学校ステージ
第2部 選抜バンドによる合同演奏
問 合:宮城県仙台第一高等学校 吹奏楽部 (顧問:菅野淳一)
電話:022(257)4501 FAX:022(257)4503
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