【番外編】世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道(和歌山・熊野古道)」へ①
せっかく関西を訪れたので、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」にも足を伸ばしました。
ところが、この世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」、
何度調べてみても、いまいち"ピン"と来ないのです。
どうやら世界遺産には、「文化遺産」と「自然遺産」があるらしいのですが、
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は前者に該当するもので、
「千年以上の歴史を持つ、広大な文化精神的な空間」とのこと。
「文化精神的な空間」、即ちそれは、目には見えないもの・・・。
つまり、何も知らずに行けば、単なる「社寺と山道」になってしまう危険性もあり。
様々な雑誌の紀行文等にも、「過度な期待はしないように」との暗なるメッセージが・・・。
「行き当たりばったり」では通用しなそうな気配に不安を感じながら、
まずは熊野(熊野三山と熊野古道)へ、大阪から車で向かいました。
移動途中、大阪名物「かすうどん」なるものを初めて頂きました。
てっきり「天かす」かと思いきや、そうではなく「油かす」だと聞き、
ますます体に悪そうなイメージを抱いたものの・・・
「油かす」とは、牛の小腸を脂が抜けるまで素揚げしたもの、とのこと。
これが意外と、外はカリカリ中はプルプルで香ばしく、美味でした。
さて、お話を世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」へと戻します。
【引用】熊野大辞典
そもそも「紀伊山地の霊場と参詣道」とは、
紀伊山地(和歌山県・奈良県・三重県)の
3つの霊場(熊野三山、高野山、吉野・大峯)と、
そこに至る参詣道(熊野古道・高野山町石道・大峯奥駈道など)を
登録対象とする世界遺産(2004年~)です。
ポイントはどうやら、単なる「社寺と道」ではなくて、
「山岳信仰の霊場と山岳修行の道」という点(らしい)。
そう言えばちょうど、哲学者の野家さんへのインタビューをきっかけに、
そもそも日本人の宇宙観って何だろう?と、疑問に思っていた矢先のこと。
ということで、「山岳信仰」の原点(自然に対する畏敬の念)を五感で感じることで、
そもそも日本人とは何かを探れるような旅にしたい、と旅の目的を密かに設定。
その中でも今回は、これから滅多に行く機会のなさそうな、
熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)と、
そこに至る参詣道「熊野古道」を、メインルートに決めました。
まずは熊野三山のひとつ、和歌山県新宮市にある「熊野速玉大社」へ。
この辺りに、自然崇拝の対象となった巨岩があると聞いていたのですが、
雨天の上、かなり暗くなってきたため、今日はあきらめることに。
そのまま内陸に進み、熊野三山のひとつ「熊野本宮大社」がある田辺市本宮町へ。
写真は1889 年(明治22年)の大洪水で流されるまで社地だった大斎原(おおゆのはら)。
奥に見える大斎原の鳥居は、(高さが)日本一なのだそう。
今日はもう暗いので、「熊野本宮大社」からほど近い川湯温泉へ。
有名な「仙人風呂」の季節は終わったため、「岩風呂」に。
平日で雨天ということもあり、貸切状態。逆に幸運でした。
(ちなみに、民宿で水着を借りることができます)
お料理上手で定評のある「温泉民宿 大村屋」の夕食。
決して豪華な食材ではないのですが、味付けが素晴らしい。
味は濃くないのに(だしが効いていて)、不思議なくらいご飯がすすみました。
手作りの梅酒もいただきました。
旅行記は、明日へと続きます。
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