ノーベル化学賞受賞者の白川英樹さんをインタビューしました
「科学」に対して、皆さんはどのようなイメージをもっていますか?
「科学」と言うと、「客観的で完成されたもの」というイメージがあるかもしれません。
しかしながら、それは科学の一部であって、全体ではありません。
そこで、『宮城の新聞』では、「科学って、そもそもなんだろう?」をテーマに、
様々な立場の科学者がそれぞれリアルに感じる「科学とはそもそも何か」を聞く
ロングインタビュー特集を続けています (これまでの一覧はこちら)。
今回は、JST広聴活動「科学技術と社会との対話(研究者のアウトリーチ)に関する検討会」で
ご一緒させていただいている、白川英樹さん(筑波大名誉教授)をインタビューしました。
「プラスチックは電気を通さない」。
この常識を覆したのが白川さんです。
白川さんは「導電性高分子の発見と開発」で、
二人のアメリカ人研究者とともに、2000年、
ノーベル化学賞を受賞しました。
インタビューでは、白川さん自身がリアルに感じる科学とはそもそも何かを伺いましたが、
白川さんが仰る「科学とは人間の知的欲求を満たすこと」を、まさに白川さんという人が、
そのまま体現してきたのだなぁ、と強く感じたインタビューでした。
研究者に限らず、しばしば「自分の専門外だから、知らない・興味ない」と最適化しがちですが、
そうやって自分からリンク(自分と対象とのつながり)をどんどん切っていってしまうと、
自分の能力(本来のつくりたい・知りたいという欲求も含めて)の絶対値そのものが低下し、
結果的に目指していたはずのパフォーマンスも悪化する、といった悪循環に陥りがちです。
白川さん曰く、
「僕の場合、興味はあるんだね。興味があるけれども、知らないということ」
うーん、ちょっと最近の自分にも、思い当たる点があるような気がしました・・・
ということで、最近、滞りがちだったこのブログも、ちゃんと自分がおもしろい、
と思うところから位置付けることを意識して、ちょくちょく更新しようと思います。
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