「新エネ百選」記念セミナー in 塩竃を取材しました
『宮城の新聞』では、「エネルギーって、そもそもなんだろう?」をテーマに、
エネルギーに携わる、様々な立場の「人」へのインタビューを通して、
宮城・東北から見えるエネルギーとは何かを、中高生へ伝える特集をはじめます。
今回は、塩竃市役所環境課の太田さんからご案内いただき、
「新エネ百選」記念セミナー in 塩竃を、取材しました。
記念セミナーは、塩釜市団地水産加工業協同組合(宮城県塩竃市)が取り組んでいる、
揚げかまぼこの廃食用油からバイオディーゼル燃料(BDF)をつくる事業が、
今年4月「新エネ百選」に選ばれたことを記念して、開催されたものです。
組合さんには、科学の結果だけでなくプロセスを五感で感じる科学イベント
『学都仙台・宮城サイエンス・デイ』にも、昨年度と今年度、ご出展いただいています。
ところで、「新エネルギー」って、そもそも何なのでしょう?
政策的な定義によると、
①技術的に実用化段階に達しつつあるが、
②経済性の面から普及が十分でないもので、
③石油に代わるエネルギーの導入を図るために特に必要なもの
(参照:財団法人エネルギー財団>新エネルギーとは)
そのため、
実用化段階に達した水力発電などや、(←not ②経済性の面から普及が十分でない)
研究開発段階にある波力発電などは、(←not ①技術的に実用化段階に達しつつある)
自然エネルギーであっても新エネには指定されていないそうです。なるほど。
※ちなみに水力発電も、1,000kW以下の「中小規模水力発電」は新エネなのだそう。
経済産業省と新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)が今年初めて創設した
「新エネ百選」は、地域にマッチした地産地消型の新エネ導入事例を評価するもの。
研究開発の成果が具体的な事業化に結びつかないことは多く、しばしば
研究開発段階と事業化段階の間に「死の谷」が存在している、と揶揄されることもあります。
新エネに限らず、どのような分野でも、その「死の谷」を乗り越え、事業化へと結びつけた
試行錯誤のプロセスがあって、その結果として今のわたしたちの社会があります。
「宮城の新聞」では、「人」を通して、そのプロセスを可視化することを目指します。
当日のセミナーでは、BDF関連で選定された、ほかの地域の事業も紹介されていました。
続いて、組合のBDF精製プラントや、製造したBDFを導入した渡船の見学会もありました。
詳しくは後日、記事にてご報告いたします。少々お待ちください。
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