東松島市立浜市小学校を取材 (理科実験教室プロジェクト)
地元産業界の技術者やOB等を活用して、小学生の子どもたちが学ぶ理科と
実社会を結びつけた理科授業プログラム開発を行う経済産業省の施策
「平成19年度 理科実験教室プロジェクト」。
本日は、東松島市立浜市小学校で実施されるとのことで、取材に行ってきました。
今回は、「電流のはたらき」をテーマに
NECトーキンの技術者・浦田さんと、NPO法人natural scienceの科学者・林さんが、
浜市小の6年生を対象に、理科の授業を行いました。
(このペアでの実施は、2回目となります)
科学者が、磁石の性質を可視化する実験を行った後、電磁石の実験を行い、
技術者(企業講師)が、電磁石が実際の製品にどのように利用されているかを紹介。
↑ 磁力線を見る実験は全部で3つ。こちらは磁力線を三次元で見る実験です。
「磁石のはたらきが目に見えて、おもしろかった」と子どもたち。
↑ 実際の製品に電磁石がどのように応用されているかを説明する
NECトーキンの浦田さん。
「なぜそのようになるのか?」を追求する理学的アプローチと、
「どうしたら目指す成果に結び付けられるか」を考える工学的アプローチを、
科学者(理学)と技術者(工学)がそれぞれ担当して、
ひとつの授業を構成するのが、宮城地域オリジナルの授業スタイルです。
以下、関係者へ行ったインタビューの結果です。
◇浜市小の教務主任:遠藤公司さんのコメント
「子どもたちの反応はやや遅かったものの、興味を持って実験に取り組んでいたようだ。
普段の授業で強く求められる、ねらい・予想・実験・考察という流れを感じることなく、
子どもたちは遊びを通しながら、科学の不思議さを感じられたのではないかと思う。
いわゆる科学クラブのような雰囲気の中、専門家がいろいろな角度から
アプローチしてくれるので、授業にゆとりがあり、さすが専門家だなと思った。
"考えなければいけない"という感覚がないという、普段とは違った形でやれたので、
非常に助かった」。
◇企業講師:NECトーキンの浦田顕理さんのコメント
「今回は2度目の授業だったが、以前よりも随分スムーズに授業を進行できた。
子どもたちの反応は、前回と同様、いろいろ考えてやってくれていたのでよかった。
また普段は製品に特化しているため、科学者が担当したような
(磁石や電磁石の性質等の)基礎実験をした経験は、個人的にもほとんどない。
そのため、自分も子どもたちと一緒になって、"こうなるんだ"という感覚でやれたのが
とても面白かった」。
◇浜市小校長:樋口静夫さんのコメント
「子どもたちは、日頃、担任の先生だけではなく、
いろいろな方に見て頂くのが、最近の学校教育の流れ。
外部講師の受け入れは、今後も積極的に取り組んでいきたい」。
最後におまけですが、今回も有難いことに、給食を頂きました。
ここで特筆すべきは、海苔。 (写真の左側に写っています)
私たちは半畳分頂きましたが、子どもたちには、
なんと一人一畳分配られるそう。
地元の特産物である海苔は、このような形で月に2回給食に出るそうです。
(その日に当たったのだとすれば、とてもラッキーでした!)
ちなみに浜市小は、曲技飛行を行うブルーインパルスの本拠地としても知られる
航空自衛隊松島基地から、ほど近いところにあります。
上空をパスする戦闘機等のエンジン音に、不慣れな私はつい反応してしまいますが、
樋口校長曰く、エンジン音に反応して空を見上げる子どもは、いないのだとか。
子どもたちが育つ環境にも、いろいろなパターンがあることを実感します。
次回の理科実験教室プロジェクトは、22日、大衡村立大衡小学校にて行われるそう。
今後も、密着して取材を行っていく予定です。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 東松島市立浜市小学校を取材 (理科実験教室プロジェクト)
このブログ記事に対するトラックバックURL: https://field-and-network.jp/mtos/mt-tb.cgi/207