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記者・大草芳江が活動をつづります

2008年2月 7日

宮城の地酒ファン限定・利き酒会を取材しました

カテゴリ:取材日記

宮城県酒造組合が、「日本酒サポーターズ倶楽部」という会員限定の
利き酒会を開くということで、早速取材に行ってきました。

080206.jpg

会場には、宮城県純米酒推奨審査に出品された、
市販酒108点がずらりと並んでいます。

皆さん、真剣な表情で、黙々とお酒の香味を確かめています。

080226-2.jpg

早速、宮城県酒造組合参事の伊藤謙治さんに
インタビューさせて頂きました。

(すみません、伊藤さんのお写真を撮り損ねてしまいました...)

伊藤さんの話によりますと、この会員限定の利き酒会は、
昨年11月にオープンした組合のHP「みやぎの酒選り取りナビ」に
掲載されている商品を、実際にすべて体験してもらおうと、
ファンへのサービスイベントの第1弾として開催されたものだとか。

いわゆる試飲即売会とは異なり、純粋に選ぶ体験のみの
利き酒会は、全国的にも珍しいそう。

つまり、「購入しないと悪いかなぁ...」という強迫観念ゼロの、
いろいろ試してみたい消費者にぴったりな利き酒会なのです。

しかもこの利き酒会には、さらに奥深い主催者側の意図が。
そのキーワードとなるのが、組合HP「みやぎの酒選り取りナビ」。
このHP、ただのHPではないんです。

ここで、ちょっと前の話になりますが、
昨年11月に、国税局酒モニターのお仕事で
清酒製造技術研究会へ視察に行ったときのこと。

↓↓↓ こちらは、そのときの写真です。

kanpyou-01.jpg

全部で約450点ほどある、東北の鑑評会出品酒を、
ひたすら無心で利いていくと
(数が多いと、なぜか不思議と無心になります)

kanpyou-05.jpg

「この酒はこういう傾向、その酒はああいう傾向」
というように、なんとなくではありますが、
もやもやと自分の中で、香味をプロットしたい気持ちが生まれてきます。

けれどもそれを表現できるボキャブラリーや体系が自分の中にはないため、
香味を立体的に認識することができず、なんだか悔しい思いをしていたときでした。

品質評価員をしていた宮城県産業技術総合センターの橋本さんを偶然発見。
その悩みをぶつけてみると、例のHPの話が出てきたのです。

橋本さん曰く、
これまで日本酒の商品情報は、根拠のない主観的なものだったそう。

そこで宮城県酒造組合は、
酸度、日本酒度など一般には分かりにくい表示方法を使うことなく、
客観的なデータに基づいて、製法や香り、味の濃さなどで評価し
独自のガイドラインを策定したと言います。

そのガイドラインに基づいて、幅広い日本酒の楽しみ方を提案する
ひとつのツールが、「みやぎの酒選り取りナビ」というわけなのでした。

ここで特筆すべきは、このガイドライン、
主観的な印象と客観的なデータを近づけるために、
3ヶ月に一度は見直されるそうなんです。

その見直しの時期に合わせて、毎回この会員限定の利き酒会を
開催する予定だというから、宮城の地酒ファンとしては感激です。

「お酒の美味しさ以外のプラスアルファの部分で、
ファンに還元できるものをつくりたいという思いで、
日本酒サポーターズ倶楽部を立ち上げました。

HPに掲載している情報が3ヶ月に一回更新されますが、
それをお客様にダイレクトに見てもらおうという場がこの利き酒会です。

情報と酒を見比べて、こういう味、香りなんだと、
体験を通して、情報を有効に利用して欲しいと思います」と伊藤さん。

ちなみに、「日本酒サポーターズ倶楽部」は、
20歳以上で日本酒がお好きな方なら、
メールアドレスを登録することで誰でも入会可能です。

今後も会員対象に、組合は様々な提案をしてくれるそう。

※詳しくは、宮城県酒造組合HPをご覧ください。
「みやぎの酒選り取りナビ」

宮城県が全国の都道府県で唯一、 2006年度の清酒販売量が
前年度を上回ったというニュースは記憶に新しいですが、
こういった取組みを積極的に推進されている同組合さんを見ていると、
一消費者として、その結果に納得がいく気がします。

ちなみに宮城は、特定名称酒(純米酒や吟醸酒などいわゆる高級酒)の製造が盛んで、
2006年度の特定名称酒の醸造割合は酒造全体の、
なんと、83.4%を占めているというから、驚きです。

東北平均は41.2%、全国平均は26.4%ということですので、
宮城のお酒は、全国的に見ても最高レベルなんですよね。

こんなに美味しいお酒を頂けるのも、蔵元さん方の努力の賜物。

「宮城県産酒は県民の宝です」という、一心さん(青葉区国分町)の
モットーも、なんだかしっくりときます。

そもそも、このように宮城で純米酒造りが盛んなのは、
県酒造組合が1986年、「みやぎ・純米酒の県宣言」を行い、
他都道府県と差別化を図り、重点生産する方針を打ち出したためだそう。

表面的なPRだけに留まらず、草の根的ではありますが
真の地酒ファンができていくような宮城県酒造組合のこの取組み、
本当に良いお酒を提供したい、という気持ちが強いからこそ
できることなのだと思います。

これからも、安心して宮城の地酒を美味しく頂けそうです。

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