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記者・大草芳江が活動をつづります

2011年10月11日

【名古屋出張】物理学者の飯島澄男先生をインタビューしました

カテゴリ:取材日記

 本日は、名古屋にある名城大学を訪れ、物理学者の飯島澄男先生をインタビューしました。飯島澄男先生は「高分解能電子顕微鏡法の確立およびカーボンナノチューブの発見」で世界的に著名な科学者です。

 もしお会いできるチャンスがあれば、ぜひ取材を申し込みたい。そう念じていた矢先、先月行われた東北大学理学部開講百周年記念行事で講演者として仙台にいらっしゃった飯島先生にお会いすることができ(飯島先生は、大学院ならびに助手時代を東北大学で過ごしています)、取材をご快諾いただきました。これでまた夢が一つ叶い、個人的にもとても嬉しく思います。

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「もし可能なら、ぜひ電子顕微鏡の前で写真を撮らせてください」とのリクエストに、大変お忙しい中、応えていただきました。どうもありがとうございました。

 さて、今回もいつも通り「科学って、そもそも何だろう?」をテーマにお話を伺いました。そして飯島先生をインタビューする中で、私の頭に思い浮かんだのは、「偶然」と「必然」、この2つの言葉でした。ある側面から見ると偶然、けれどもある側面から見れば必然。そんな構図が飯島先生のお話の中にずっと流れているように感じられたのです。

 初めから狙ってカーボンナノチューブを発見したわけではない。その意味では偶然だけど、「幸運は準備のできた人に味方する」(パスツール)。飯島先生は「心眼」という言葉を使っていましたが、何度も自分の目で見る体験(電子顕微鏡の研究は30年)を積み重ねることで、ある瞬間、急にパッと新しい世界が見えたのだそうです。

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写真撮影の際にお話いただいた内容を録音できなかったことがもったいなかったです

 「どうだ!こんなにおもしろいもの見つけたぞ!って、言いたいじゃない(笑)」、写真撮影時にそう飯島先生は仰っていました。そのような知的好奇心の強さや狩猟民族的な態度のほか、自分の適性を客観視すること、分野の成熟具合を見極めること、一箇所に留まらず背水の陣で臨むこと、それでいて流れに身を任せること...等々、飯島先生からはいろいろな要素が出てきました。きっと、それらがうまく絡まり合って、時には偶然の顔を、時には必然の顔を、見せているように何となく感じられた取材でした。

 つまり、今思えば「serendipity(※)」とはそもそも何か、その輪郭を掴みたくて、自分はお話を伺っていたような気がします。そして、その原型のようなものを、飯島先生の幼い頃のお話に垣間見たような感じがしました。ただし、それはどれか一つだけを取り出して真似をしても同じようにはうまくいかない、逆にむしろ失敗する類の話にも思えました。「あくまで結果論だから」「人によって違うから」と飯島先生が前置きしていた理由も、そこにあるような気がします。

※ Wikipediaによると、セレンディピティとは、「ふとした偶然をきっかけに閃きを得、幸運を掴みとる能力」のこと。(ちなみに、Wikipediaの「自然科学におけるセレンディピティ」の項目に「飯島澄男によるカーボンナノチューブの発見」があるのをちょうど見つけて嬉しかったです)

 そして、このあたりの形が、一言ではなかなか言い表しがたい、けれども今回の「そもそも科学って何だろう?」に対する飯島先生ならではの答えが最も表れているように感じられました。その辺りのエッヂを記事編集作業の中で研ぎ澄ませたいし、それができたら価値だと自分は考えています。

 以上の感想が私のファーストインプレッションですが、インタビュー記事については、これから1ヶ月以内を目安に制作し、東北大学理学部物理系同窓会「泉萩会」HPならびに「宮城の新聞」に掲載いたしますので、もう少々お待ちください。

【関連事項】
【東北大学理学部物理系同窓会「泉萩会」】東北大学理学部開講100周年レポート
【宮城の新聞】次の100年にむけて決意新たに 東北大学理学部開講100周年
【記者ブログ】東北大学理学部開講100周年記念行事を取材&記事公開しました


<おまけ>名古屋と言えば・・・

 名古屋と言えば、喫茶店文化を、ぜひ体験してみたい。前回、無重力実験の体験取材のお仕事で名古屋を訪れた時は、行列ができて入れなかったJR名古屋駅近くのビルにある喫茶店「コメダ珈琲店」、今回は空いていたので入れました。

 あと5分早ければ、憧れの「モーニング」を食せたのですが、間に合わず残念でした(迷わずに直行すれば間に合ったのですが)。気を取り直して、定番のブレンドコーヒーと、お食事としてお勧めしていただいた「エッグバンズ」をオーダーしました。

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 驚いたのは、コーヒーにピーナッツがついていたこと。確かにピーナッツを食べた後にコーヒーを飲むと、コーヒー豆の焙煎の香り(?)が引き立つ気がしました。

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 そして、エッグバンズ。想像の2倍以上のボリュームだったので驚きました。次訪れる機会があれば、モーニング(8~11時)で小倉トーストを試してみたいです。

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