8月15日長崎「精霊流し」・参加フォトレポート
この一年亡くなった人の霊を、
盆提灯や造花などで飾られた「精霊船」に乗せて、
「西方浄土」に送る長崎の伝統行事・「精霊流し」。
(注) 読み方は、「しょうろうながし」です。
毎年8月15日の夕刻から開催されるお盆行事で、
今年は約1600隻の「精霊船」と、9万人の見物客が集まりました。
長崎の「精霊流し」は、静粛なおごそかなものでなく、
とてもハデで騒がしい豪華なお祭りのようもの。
爆竹のけたたましい爆発音、
鉦(かね)の「ゴーーン、ゴーーン」という音、
「ドーーイ、ドーーイ」という掛け声。
毎年一億円を越すと言われるほど、花火(特に爆竹)の使用量は凄まじく、
耳栓なしではいられない程です。
いつもは見物人の立場ですが、
今年は祖父の初盆ということで、「精霊船」を流す方に参加してきました。
祖父の「精霊流し」完成!
おじいちゃんです。
親戚約40名が結集。こんなに小さな親戚がいるなんて。
「そんなの関係ねぇっ!」 まだ流行っているらしいです。
「白目で踊ってるのも、あるんだよ」と、写真を見せてくれました。
鉦を鳴らしながら、「精霊船」を引きます。
いつも笑顔のおばあちゃん。
おじいちゃん・おばあちゃん家の前で。
花火は欠かせません。こちらは序の口。
「精霊流し」と言えば、やっぱり爆竹。
爆竹を、手に持つのは当たり前。
空中でバチバチ鳴らすか、ずっと手に持ったままバチバチ鳴らします。
爆竹の音って、最初はすごく怖い。
8月15日、長崎市内の道路に、爆竹が積もります。
爆竹は、箱単位、またはそれ以上で点火される場合も多いです。
これは警察に注意される量です。けたたましい爆音と火柱が上がります。
「精霊船」の後ろには、「花火班」と、「クーラー班(すなわちビール)」。
ビールで水分補給(燃料注入)。
便乗して、爆竹に挑戦する少年。
お次は、「手に持たないこと」とされる打ち上げ花火に挑戦。
少年が、立派に成長する姿を見ました。
長崎には、「どんな花火でも手持ちが良い」という風潮があるように思います。
あくまで、主観的判断ですが・・・
道路が「精霊船」で渋滞しています。
警察だらけです。
終着点の流し場まで、もう少し。
以前は実際に海へと流されていた「精霊船」も、今はこうなります。
「精霊船」を解体する重機たち。
流し場に向かう、我が家の「精霊船」。
まるで恐竜みたい。でも我が「精霊船」の最期、見ませんでした。
***
「ありがとう、みんな、こんなにやってくれて」
喪主であるおばあちゃんが、何度か繰り返した言葉。
その一言には、不思議な響きがありました。
遺影よりも、お墓よりも、精霊流しよりも、
「おじいちゃんは死んだんだ」という事実を、
じわじわと運んできた言葉でした。
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