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記者・大草芳江が活動をつづります

2008年12月10日

宮城県高等学校理科研究会・生物部会の研修会を取材しました

カテゴリ:取材日記

授業を受けている立場からは、なかなか見えないものですが、
そもそも、授業はどのようにして、できているのでしょうか?

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高校教員らで構成される宮城県高等学校理科研究会・生物部会では、
生物教師が集まって、指導力向上のために、定期的な研修会を実施していると聞き、
ここ宮城における理科教育の「今」を探ろうと、早速、取材してきました。

そもそものはじまりは、今から遡ること約25年前。

当時、生物の高校教師だった久力さん(現宮城二女高校長)が、
「実験や観察に欠かせない生物教材を供給できるシステムをつくろう」と、
決死の覚悟でつくった組織が、この活動のはじまりなのだそうです。

なぜ生物教材の供給システムが必要なのかと言えば、それは、相手が生き物だから。

つまり、たとえ年に一回使う教材でも、それまでの栽培・飼育・培養が大変だったり、
せっかく手間隙かけて育てたものも、急に枯れたり死んだりと、
準備や管理が大変なため、実験や観察を敬遠してしまう先生も少なくないのだとか。

そこで、負担を少なくしつつ、使いたい時に生物教材を使えるようにするために、
生物教材供給システムを確立しよう、という思いに至ったそうです。
実験や観察は、生物の授業に欠かせない、という強い信念があるからこそ為せることですね。


35回目を迎える今回のワークショップでは、
「加藤先生と出会わなければ、このワークショップは生まれなかったかもしれない」
と久力さんに言わしめる、加藤俊一さん(なんと78歳)を岩手からゲストに迎え、
長年の経験から蓄積されたノウハウが、先生方に伝授されました。

私もちゃっかり、実習に参加させていただきました。久々の実験室です。

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プラントミクロトームという(高額な)機械で作成した葉切片を、
トルイジンブルーで染色し、維管束などの組織を観察しました。
でも、ちょっと染めすぎてしまいました。30~60秒が最適とのことです。

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こちらは、高額で入手困難なプラントミクロトームを使わずして、
薄い切片をつくり、種子の内部構造を観察する方法です。

米粒に水を垂らし、すりガラス上ですりすりとこすりますと、
意外と簡単に、薄くて綺麗なお米の切片ができました!

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こちらは、ひとつのサンプルを5人で一度に見れる顕微鏡です。
プロジェクターに映し出されている映像とはまた違って、自分で見つける楽しさがあります。

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映りが悪いですが、その顕微鏡で見た、先ほどの米粒の内部構造です。
真ん中にいる先生が、このように矢印をつけることができる機能付き。
教育的価値が高い顕微鏡ですね。
けれども残念ながら、現在はあまり生産されていないそうです。

「頭で考えるのと、実際に目で見るのでは全然違う」と加藤さんも話していましたが、
やはり、自分の目で見て、触って、感じて、考える、という基本なくして、
探究心や科学的思考力の育成はないのだなぁと、改めて感じたワークショップでした。

詳しくは、ニュース記事にまとめますので、そちらをご覧下さい。

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