第1回「科学と社会」意見交換・交流会を開催しました
特定非営利活動法人natural science にて、4月4日、
第1回「科学と社会」意見交換・交流会を開催しました。
「科学と社会」意見交換・交流会とは、毎回各界のゲストを迎え、
「科学」と「社会」はどのようにつながっていくべきなのかをテーマに、
様々な立場の方々とのディスカッションを行うものです。
「科学と社会の関係性」についての捉え方は、立場によって異なります
議題は、ゲストが「科学と社会の関係性」をどのように捉えているのか
というところからスタートし、その切り口から、
参加者同士で活発なディスカッションを行います。
第1回目は、工藤治夫さん(工藤電機株式会社会長、宮城産業人クラブ会長、
みやぎ工業会理事、太白少年少女発明クラブ会長)をゲストに迎え、
約20名の参加者とディスカッションを行いました。
工藤さんは、「ないものをつくる」精神を貫き、ものづくり界で活躍される方ですが、
自社の利益だけでなく、地域社会がどうあるべきかを考え、
様々な活動を実践されている方です。
※「宮城の新聞」・関連記事
・工藤治夫さんインタビュー:「はみ出し人間が、はかりしれない仕事をする」
・宮城で社会科見学 宮城・仙台発の夢を乗せた電気バス
・次世代の創造力育て 太白少年少女発明クラブ5周年
事前に出して頂いた工藤さんからの切り口は、下記の通りです。
「地域に役立つ科学、というものもあるでしょう。
地域、わたしたちの足元には、科学の種がいっぱいあります。
その種には、人も含まれています。子ども達も、もちろん種です。
その一方で、社会的に起きているネガティブな課題も増えています。
それを科学で解決していく。その方法を、皆でディスカッションしましょう」
本会は、ゲストの切り口について、
工藤さんからその意図をお話いただくところからスタートしました。
工藤さんは、「ものづくり」と「環境」の2つの言葉について、まず定義付けをしました。
まず「ものづくり」とは、単に製造業を指すのではなく、
形がないものも含め、新たな付加価値を生むものすべてと定義すること。
そして「環境」とは、地球環境だけを指すのではなく、
経済環境、生活環境、家庭環境を含めること。
以上のように定義した上で、マクロな視点から、
新たな付加価値を生み出すにはどうすれば良いか、
自分の足元にある種をもとにした議論をしましょう、という問題提起でした。
ディスカッションでは、「科学と社会」をテーマにして、
途中からはお酒も交えながら、多様な立場の方々からお話を伺いました。
内容はどちらかというと、何か具体的に一歩行動していきましょうという話よりも、
それぞれの世代の違いや、実際やってきたことの違いを前提として、
それぞれの方がリアルに感じていることをお話いただく形になりました。
明確な落としどころをつくることを主目的にせず現状認識を主な目的としましたが、
ある意味「科学と社会」の現状が浮き彫りになったようです。
「あの情報には、このような意味があった」と自から位置づけたときに、
その人にとってはじめて情報になる会になったと思います。
今回は参加者が20名ということで、
ひとつの議題をひとつのテーブルで共有する形をとりました。
今後、参加者が増えていくにつれ、任意のグループで活発な議論をするための
場づくりについて、設定していく必要性を感じました。
より活発な議論により、「科学と社会」の現状が浮き彫りになるような
場づくりをできればと存じます。
詳しいご報告については、NPO法人natural science のご報告ページをご覧下さい。
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