10月26日科学イベントの予備実験に行ってきました
NPO法人natural science による毎年恒例の科学イベント
「体験型自然科学の教室」も、今回で13回目を迎えます。
「かがくしゃ」による豊かな自然の中で行う科学教室で、
今回は、10月26日(日)、青葉山(東北工業大グラウンド)にて「山の教室」を開催します。
その予備実験のために、青葉山へ行ってきました。
本日天気晴天なり。
今回の「山の教室」は、下記の2本柱で開催します。
(1)「はっけん」:自然をかがくしゃと一緒に発見することを通して、自然を五感で感じる
・・・自然環境などの対象について、「自分とのつながり」を感覚と知覚によって把握し、
その中に探求する価値を見出す「科学的な感性」のベースを養うことを目指す
(2)「つくる」:気球をつくることを通して、「空気」を科学的にとらえ、コントロールする
・・そのプロセスで生まれる問題を、自らの力で分析的・総合的に
解決することができる「科学的なものの見方・考え方」のベースを養うことを目指す
室内での予備実験は完了ということで、
今回は、野外という複雑な条件下での予備実験。
気球をつくる工作教室で使用した、材料です。
ビニール袋、エタノール、針金、・・・と、すべて身近なものを使用。
そもそも気球とは、
空気より軽い気体を風船に詰め込む事で浮力を得、飛行するもの。
空気より軽い気体=水素やヘリウムを使用する「ガス気球」もありますが、
今回は、火などで温められた空気が周囲の空気より軽くなることを利用する「熱気球」です。
うまく浮かすためには、如何に軽量化するかがポイントなのですが、
実際に実験してみて、想像以上に曲者だったのが、「風」の存在です。
風速は1~2 m/s と、肌ではあまり風を感じない程度の風でも、
想像以上に、気球の形状が安定しなくなり、浮かばなくなってしまいます。
できるだけ軽量化したいけれども、
軽量化すればするほど、風による影響を受けてしまう、
というトレードオフの関係が、「自然」の中でしか味わえない難しさですね。
自然は多様な要素を内包し、複雑に変化していきます。
そんな自然を脅威・驚異に感じた人間が、自然へと立ち向かってきた結果が、
今のわたしたちの社会に蓄積され、わたしたちの生活が成立しています。
こんな少しの風でもコントロールすることができない、もどかしさ。
そのもどかしさが逆に、人間と自然とのせめぎ合いから生まれた社会の中で、
わたしは生きているのだということを、感じさせる実験でした。
教室の詳細については、NPO法人natural science HPをご覧下さい。
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