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2017年 06月 28日 (水)
女子理系学生のホンネ座談会

女子理系学生のホンネ(2/9)

楽しさからつらさまで、包み隠さずリアルな女子理系学生の「今」を語る座談会。




「おもしろい」感覚を大切にしたら、大学や学部が変わっていった

― では次に、生命科学研究科の倉澤さん。これまでの経緯も含め、お願いします。

倉澤:
サイエンス・エンジェルの母校出張セミナー(※1)のとき、「幸せグラフ」という幸せ具合を表にしたものをつくったじゃない?

倉澤:
私の場合、ちょうど受験に受かって入学したくらいが「幸せグラフ」が下がったピークだった。実は私、最初は教育学部に入学したんだけど、憲法や教育法の勉強ばかりで、なんかちょっと違うなと思いはじめたの。そこで「幸せグラフ」が下がり始めて、「やっぱり自分は実験や研究をしたいんだ」ということに気づいて、そこからは仮面浪人をして、別の大学の生命資源科学科に入りなおしました。1年分の単位振り替えができて単位に余裕があったから、学部の頃から研究室に行って、受け入れてくれる先生を見つけて、自主研究をはじめたんだ。そこは新設の大学だったから、生徒も少ないし、先生と二人きりの研究室でした。 実験した内容を授業で確認する形で、学部4年間を過ごしたんだ。

― 学部時代から自主研究で、先生を独り占めなんて。とてもよい環境をつくられましたね。

丸山:
うん、なんて理想的な勉強スタイル!吸収力が違いそうだね~!
倉澤:
教科書の内容を後で確認するから、時間はすごくかかるんだけど、知識と知識はちゃんとつながってるんだ。
原:
教科書を詰め込むだけの知識だけじゃ、テストが終われば忘れちゃうもんね。そういう自分の体験があると、どんどん自分とつながっていくよね。
倉澤:
その時、植物を使って地球を綺麗にできる「ファイトリミディエーション」(Phytoremediation)と呼ばれる技術を知ったのね。重金属(カドミウムや水銀等)や化学物質(PCBやDTT等)を、植物が土から吸い取るしくみを利用して、土を綺麗にできる技術なの。でも植物は、物質を根に貯めやすい性質があるから、いかに地上部に吸い上げることができるかを、卒業研究のテーマにして、学部3年生から研究していました。 植物を使って環境を綺麗にしたいと思うようになると、そのためには、植物そのものを知りたいと思うようになって、大学院は理学部を選んだんだ。

― 自分の興味にあわせて、学ぶ場を身軽に変えていらっしゃいますね。
  今はどのようなな点に注目し、研究を行っているのですか?

倉澤:
植物と動物の違いのひとつに、細胞壁があるかないか、という違いがあります。今の研究は、細胞壁がいかに植物の形づくりに必要か、植物のかたちづくりがいかに植物にとって必要かということを研究しているの。例えば、花の形は受粉にも影響を与えるんだ。細胞壁の遺伝子をひとつつぶすだけで、植物は種をつくれなくなっちゃうの。細胞壁は、一般的には「死んでいる細胞」と言われていますが、常につくりかえられ、きちんと維持されていないと、植物としてやっていけないんですよ。

※1
東北大学では、博士課程進学の女子学生支援や研究者を志す女子学生啓発のためにサイエンス・エンジェル制度を設け、東北大学自然科学部局に在籍する女子大学院生が、母校へ出張セミナーや出前授業を通して、上記のような体験談を、中高生へ向けて話す活動を行っています。
東北大学サイエンス・エンジェル公式HP



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