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2017年 07月 20日 (木)

仙台二華の「学校づくり」にせまる(2)



仙台二華 今後を占う鍵とは

 学校づくりのプロセスには、乗り越えるべきハードルが幾多も存在する。そのハードルを如何に越えていくか。そこに仙台二華の方向性が、浮かび上がる。

 まず久力校長らが取り組んだのは、新校名の決定だ。通常1年前に決まる校名だが、同校は新校名を2006年12月から翌年5月まで公募。同窓会やPTA、生徒会でつくる「校名推薦委員会」による協議の結果、2007年6月には新校名案が「仙台二華」に決定。協議のようすはマスコミ関係者に公開した。

 実に3年以上も前から、公開型の新校名決定に取組んできた理由とは何か。「校名というのは非常に難しい問題だからです。宮城二女高の歴史を踏まえた上で、次に進んでいくというエネルギーがなければなりません」と久力校長はその意図を語る。

 歴史を振り返れば、同窓生らが宮城二女高の縁の下を支えてきた部分は大きい。しかしながら2010年に生まれ変わる仙台二華は、同窓会・職員・生徒のための学校ではなく、県の税金でできた県民のための学校である、と久力校長は強調する。

※ 詳しくは、下記インタビューをご覧下さい。
久力誠校長インタビュー

 「早めに取組み、公開・共有する」。これが、仙台二華の学校づくりに共通するスタンスだ。

多くの生徒や保護者、同窓生らが議論に参加した、公開学校評議員会のようす

 同校は、学校運営について有識者が助言する学校評議員制度を生かし、評議員に、脳科学者の大学教授やプロデューサー、ITベンチャー社長のドイツ人など各界の専門家らを起用。2006年7月から、仙台二華の課題などをパネル討論方式で議論、その様子を公開してきた。

 「仙台二華の学校評議員会は公開討論のため、生徒や保護者、同窓生も議論に参加できます。ある意味、非常に新しいスタイルで取り組んでいます」(久力校長)

 今年11月19日には、カリキュラム開発型の授業研究会を公開。学校がスタートする前に授業研究会を行うケースは、珍しいと言う。

 「仙台二華としてスタートする前に、学校づくりで必要な授業とはどういうものかを追求し、実践した授業として公開します。小中学校の先生方にも、ご意見・ご批判いただき、また実践することを繰り返すことで、机上の空論ではないカリキュラムがつくれるのでは」と久力校長は話している。

 また同校は、東北大及び宮教大の、授業研究や学校評価の研究者と連携。学校経営に対する専門的な助言と客観的な評価を得ることで、学校を継続的に改善していくシステムをつくる。

 「仙台二華が実践するだけでなく、色々な学校が抱えている問題を、周りの協力も得ながら実践し、日本に発信していきたい。学校の仕組みそのものを変えていくような、色々なところでチャレンジしていく学校をつくっていきたい」と久力校長は意気込む。

 幾多も存在するハードルを、公開・共有のスタンスで乗り越えていく。そのプロセスにこそ、仙台二華の方向性を示す鍵があるはずだ。仙台二華の学校づくりに、今後も注目したい。

※「宮城の新聞」では、今後も仙台二華の継続取材を行います。

次へ 仙台二華の学校づくりを推し進める久力誠校長へのロングインタビュー



取材先: 仙台二華      (タグ: , ,

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