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2017年 05月 01日 (月)

【東北大学ALicE×宮城の新聞 ♯014】東北大学工学部、女子高生向けに進路選択支援フォーラムを開催/東北大学工学部 取材・写真・文/大草芳江

2016年09月09日公開

女子高校生のためのミニフィーラム「工学にかける私の夢」のようす=東北大学工学部(仙台市)

東北大学工学部は7月27日と28日の両日、女子高校生を対象としたミニフォーラム「工学にかける私の夢」を開催した。女性の活躍が各分野で期待される一方、工学部に占める女子学生の割合は約1割と少ない。そこで、活躍する工学部出身の女性の姿を伝えることで進路選択の参考にしてもらおうと、同学部がオープンキャンパス企画として毎年開催している。

同学部の5つの学科に所属する現役女子学生たちによるクロストーク

フォーラムでは同学部の女性教員や企業で働く同学部出身の女性らによる講演があった。その後、同学部5学科に所属する女子大学院生によるパネルディスカッションが行われ、各学科の特徴やキャンパスライフなどが紹介された。

 参加した女子学生や保護者からは「大学での研究について具体的に知ることができた」「これまで興味のなかった学科にも興味が湧いた」「東北大学が工学部女子学生を積極的にサポートしていることを知って安心した」といった声があった。

 フォーラムの講演要旨は、次の通り。


■「考えなしの人生をいかに楽しく歩むか」
 古川 幸 助教(都市・建築学専攻

 大阪生まれの大阪育ち。大学受験時、全く縁のなかった東北大学工学部に進学した理由は、周囲が関西の大学に進学していたため関西外に出てみようという軽い気持ちと、暑さが苦手な私にとって仙台は涼しくて過ごしやすそうという理由から。また、現実的な理由として、2次試験入試科目に私の苦手な国語がなかったこともあった。

 なぜ工学部の人間環境系(建築・土木系)を選んだかと言えば、私は環境にやる気が左右されるタイプなので、自分で環境をつくりたいと思ったから。「壮大な雑学」とも言われる建築は、「デザイン」「計画」「環境」「構造」の大きく4つに分けられる。美を追求するのがデザイン。社会学的・人間学的に必要性を追求するのが計画。工学的に合理性や快適性を追求するのが環境。安全・安心を担保するのが構造で、私は構造を専門にした。大学では芸術学から社会学、工学や歴史学、地理学まで多岐にわたる講義を受けた。これらの領域を網羅しながら図面を書き、模型をつくり、その素晴らしさをプレゼンする「設計演習」という授業に私は没頭した。答えがない問題に対して、自分がどれだけクオリティを上げられるかに集中するあまり、1週間の合計睡眠時間が20時間を切るほどだった。

 大学院には「周囲が進学するから」という漠然とした理由で進学した。設計に没頭すると思っていたが、自主性を重んじる研究室で、私は何もしなかった。しかし何をしなくとも、就職の時はやって来る。無為に時間を過ごした私は目的を見つけられず、ある日突然、留学を思い立った。ところが米国一流大学への留学には、語学試験の高スコアや大学での好成績が必要だったため大変苦労した。自分が何をやりたいのかがまだ見つかっていない人こそ、大学では好成績を収めた方が良いと、自分自身への反省から助言したい。

 何とか、米国ミシガン大学に留学することができた。たとえ自分に明確なビジョンがなくとも、ひたすら与えられた課題をこなす過程で何かができるようになるものだ。ただ留学時、高校時に捨てた歴史が問題になる場面に何度か出くわし、歴史問題からは逃れられないと痛感した。その後、恩師が病気で亡くなったため、日本に戻り、京都大学で博士課程を過ごした。その間、日米の企業でインターンシップを経験した後、現職に至る。自分への反省も込めて、現在は学生に愛のムチを振るい、研究では耐震性に優れた構法を提案し企業と研究開発を進めている。女子学生もヘルメットをかぶりながら一緒に研究をしている。

 「考えなしの人生をいかに楽しく歩むか」。留学を何も考えずに決めた私に恩師が送ってくれた言葉だ。「若い頃に限界まで没頭したことは、その時は、わかる形で得ることがなかったとしても、いつか必ず身になるものである」。こう言われた当時はピンと来なかったが、今の私にとっては、実感をもって言える言葉である。この言葉をどこか頭の片隅に置いて、皆さんもぜひ頑張って欲しい。


■「よりそう」ための工学 ~メンテナンスと運用の職場から~
 中嶋 有美 氏(東北電力株式会社 火力原子力本部 火力部[火力業務])

 岩手生まれ。東北大学工学部電気工学科を卒業後、東北電力に入社した。4歳の娘がいる。
一般的に「工学部=モノをつくる」、「工学部卒=開発職・研究職」というイメージがあると思う。実際、東北大学工学部の6割以上が「モノをつくる」製造業へ就職する。一方で、「モノをつくらない」電気・ガス・熱供給・水道業に就職する卒業生は約6%。なぜ「モノをつくらない」のに技術者が必要かと言えば、つくったものを使い続ける運用やメンテナンスにも技術の知識が求められるため。当社では、工学を学んだ技術者が様々な現場で活躍しており、東北大学出身者も多い。

 小学生の頃から電力に興味があった。東北電力主催の「電気の旅」バスツアーで、電気をつくって送り、管理・運用するプロセスを間近に見て興味を持ったのがきっかけ。技術系を志望した理由は、自分で手を動かす仕事がしたいという漠然とした思いからだった。高校2年の時、東北大学工学部のオープンキャンパスで電気系に立ち寄り、電気抵抗ゼロの夢素材「超電導」の電力応用技術に出会った。無駄なく電力を使う超電導技術に惹かれ、東北大学工学部に入学してこの技術を学びたい、そしてせっかく電力を学ぶのだから東北電力に入社したいと、この時に決意した。

 その熱い思いをぶつけ、AO入試で合格。しかし、電気系は当時必修科目が多く、数学とひたすら向き合う困難に直面した。数学は就職後も付きまとうため、苦手意識を持つと心が折れる。さらに超電導応用の研究室が、入学時点でまさかの廃止済。一時はどうしようかと思ったが、大学3年の研究室選択時、新たな教授が赴任し、超電導応用の研究室が復活したことが転機となった。第1期生として研究室に配属されたが、実験機材も研究テーマも何もないゼロからのスタートだった。夏まではオープンキャンパスの展示用に「超電導ジェットコースター」をつくり、秋以降は研究テーマを策定して研究装置の製作から始めた。1年間で卒業したこともあり大きな成果の得られる研究にはならなかったが、ゼロからモノを考えてつくる良い経験になった。

 就職活動では他社も検討したものの、やはり東北電力に入りたいという思いは変わらず,また熱い思いをぶつけて内定をいただいた。初任地は、東北電力最大の火力発電所である東新潟火力発電所だった。火力発電所は様々な専門分野の技術屋の宝庫で、電気系のみならず機械系や化学系がおり、他にも土木・建築系や情報・通信系などが関係する。最初の配属先の発電グループでは、発電所の様々な設備を広く監視するため、専攻に関係なく幅広い工学の知識が求められた。学生時代は必修科目が多くて大変苦労したが、「電気系だから関係ない」と思った基礎知識も役立つことを実感した。その後、技術グループに配属され、発電所のメンテナンスを担った。実際の作業の多くは関係会社、協力会社やメーカーが行うが、作業指示や工程管理を行うために深い専門的知識が必要となった。

 火力発電所の現場の環境は、騒音が大きく高温で危険箇所もあるため、常に長袖長ズボンの作業着で体力勝負、たまに力仕事もある。しかし、「女性だから」で困ることは少なく、むしろ「女性だから」よりも「私だから」という視点や仕事のやり方が重要になった。

入社6年目の終わり頃,本店へ異動。それまで女性ということを意識せず働けていたが、異動直後に妊娠が判明し、育児休業を取得した。会社の育児支援制度が整っていたため、退社は考えなかった。時短勤務で復職したが、家庭や保育園の協力があったことと仕事がおもしろくなったことから、この春から通常勤務とした。育児や時短勤務の経験のおかげで、仕事の優先度や効率化への意識が高まった。現在は技術系事務職として、火力部門の運用に関する業務を行っており、専門外の人にも専門知識を噛み砕き説明することの重要性と難しさを感じている。

 工学と言うと、「モノをつくる」イメージが先行しがちだが、新たなモノをつくるだけが工学ではなく、つくられたモノを理解し使いこなすにも工学の知識が必要。そして自分たちだけが使えれば良いのではなく、皆が使いやすいようにする姿勢が重要。さらに、一度限り使えればよいのではなく、生み出した技術を長く使ってもらうようにすることも大切。これら全て工学の発想で行える仕事だと思う。つまり「工学を学ぶ」ことは、「人々の暮らしに『より、そう』ための知識を身につける」こと。目に見えるモノはつくっていないが、私は誇りをもって東北電力で勤務している。


■液体ロケットエンジン・ターボポンプインデューサの研究
 ~下町ロケットを目指して~
 伊賀 由佳 准教授(流体科学研究所/機械系協力教員)

 東北大学工学部機械系出身。同学にて大学院博士課程まで進学し、現在、機械系の教員を務める。私は、液体ロケットエンジンのターボポンプに発生するキャビテーションを研究している。キャビテーションとは、物体のまわりに高速で液体を流すと、圧力が下がるところに気泡が発生する現象で、その振動や騒音が流体機械を破損させる原因として問題になっている。

 私がこの研究を始めたのは、博士課程の学生だった頃、日本のH-IIロケット8号機打ち上げ失敗(1999年)がきっかけだった。8号機は打ち上げ後、エンジンの推力が低下してしまったため、地上からの指令により爆破され、海に落とされた。海からロケットエンジンを回収し原因を究明した結果、エンジン付近に発生した多量の気泡(キャビテーション)が圧力変動を引き起こし、部品の疲労破壊を招いたことが原因だろうと報告された。私は当時、キャビテーション現象を研究していたため、液体ロケットエンジンのターボポンプインデューサで発生するキャビテーションの圧力変動を博士課程の研究テーマにした。それ以来、この研究を続けている。

 高さ約50mのH-IIロケットのほとんどは推進剤のタンクで、燃料と酸化剤が積まれている。エンジンには、燃料と酸化剤を高圧・高速にして燃焼室に送り込むためのターボポンプが、酸素用と水素用の二つ付いている。各ポンプの入口に付いている羽根車がインデューサで、ここでキャビテーションが発生する。もともとキャビテーション現象が発生すること自体は想定されており、通常は振動を止めた後にロケットが打ち上げられるが、8号機の場合、止めていたはずの振動を止められなかったことが失敗の原因だった。

 今日は本物のインデューサを持参した。高さ約50 m、重さ約260 tのロケットを打ち上げるターボポンプの入口部は、私でも片手で持てるくらいに小さい。また、ターボポンプ自体も手を広げた程度の大きさしかない。自動車などに比べて、非常に小さくエンジンをつくっている理由は、ロケットには多くのものを載せられないため、できるだけ小さく軽くする必要があるから。その結果、超高速回転させて非常に高いエネルギー密度になるため、ロケットエンジンのターボポンプインデューサは、流体機械の中でも特に難しい流体機械だと思う。

 私の研究アプローチは、学生の頃から、スーパーコンピューティングである。エンジンを組み立てるといった力仕事は女性にとってなかなか難しいが、コンピュータを使った計算なら体力を必要とせずスマートに研究ができる。さらに最近は、実験も始めた。研究室に大型装置を導入し、男子学生たちが実験を進めている。実験と計算、学生には希望する方を選んでもらい、現在は半々くらいの割合だ。そして、ついにキャビテーションの振動を止めるための良い方法が計算上見つかり、JAXAのインデューサで実証実験する計画を昨年度から進めている。実は、JAXAのロケットエンジン研究・開発部門は宮城県角田市にあるため、ロケットエンジンを研究したい人にとって、東北大学は良い立地条件である。工学部の中でも女子学生が少ない機械系で、その中でも特に"女性らしくない"研究内容だが、男女ともに活躍できる研究分野なので、ぜひ女子学生にも来て欲しい。


■"よきモノづくり"を目指して ~私らしさとバイタリティ~
 石田 華緒梨 氏(花王株式会社 加工・プロセス開発研究所)

 はじめに、私が感銘を受けたスピーチで、悩んだ時の指針にしている、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏の言葉を紹介したい。「あなたが何を選ぶか、あなたが下す決断が『あなた』をつくっていきます」。これからの人生、大学進学や就職、結婚・出産と、選択の連続だが、私の物語が皆さんの選択の一助になれば嬉しい。
 
 私は、青森県の小さな町の出身。まず高校の文理選択時に、なぜ理系を選んだかと言うと、単純に化学や数学が好きで、虹などの身近な現象を説明できることがおもしろく、白衣姿がかっこいいと思ったから。また、小さな頃から何かをつくることが好きだった。将来の夢はまだ決まっていなかったが、理系なら幅広い選択ができそうと思い、迷わず理系を選択した。

 次に、なぜ東北大学工学部を選んだか。実は、大学進学に前向きではなかった両親から、大学進学の条件を二つ出された。一つ目は「遠くても東京まで」、二つ目は「国公立のみ」。選択肢が絞られる中、教育水準が高くて名の知れた大学で、田舎者の私にとって程良い都会で住みやすそうな、東北大学が良いと考えた。そこで高校2年の時にオープンキャンパスに参加した。どの学部も楽しそうだったが、私の中で研究の最終出口が最もイメージしやすく、幅広く学べそうな工学部を志望し、無事入学できた。次の選択は、何を専門分野にするか。モノづくりで社会に貢献したいと思っていた私は、モノづくりに欠かせない分野で、多くの人に貢献できる製品を生み出す化学工学の可能性に魅了され、化学工学を選択した。

 大学卒業後は、就職の道を選んだ。就職にあたり、どんな社会人になりたいかを考えた。私は、人々の役に立つモノづくりを通して社会に貢献し、世界で活躍できる人になりたい、そう思って企業選びを始めた。私は洗濯が好きで花王の洗剤をよく利用していたため、花王について調べると、モノづくりに誇りと自信を持ち、化学工学を大切にする企業とわかった。女性が働きやすそうな環境だと思い、数あるモノづくり企業の中でも花王に対して強い憧れを抱いて、花王を志望した。内定をいただけた時は、本当に嬉しかった。

 花王は百年以上前に創業し、従業員約6,000人のうち、約2,000人が研究に携わる。このうち東北大工学部出身者は約70人。花王は特徴的な研究体制をとり、部門の壁を超えたコラボレーションにより、たくさんの花王製品を生み出している。私は加工・プロセス開発研究所という、花王のほぼすべての製品に携わる部署に所属している。

 入社1年目は、反応の手助けをする触媒づくりに携わった。自分で開発した触媒を用いてその反応の結果を見るのにワクワクする日々を過ごした。大学は触媒の研究をしない分野だったが、講義で学んだ様々な知識が非常に役立った。入社2年目からは、新規日焼け止めの開発及び工業化に携わった。求められる日焼け止めは、効果が高く、肌への刺激が少なく、使用感として伸びが良く白残りしないもの。効果を高めるにはUV吸収剤・UV散乱剤の配合量を増やすことが必須だが、多量のUV吸収剤・UV散乱剤の使用は、使用感の悪化や肌トラブルが懸念されるため、日焼け止めの効果と使用感の両立を目指す研究が各社で盛んに行われている。私のミッションは、より少ないUV防腐剤・UV散乱剤でより効果の高い日焼け止めを開発することだった。そのアプローチとして、まずは光学的シミュレーションから望ましい素材についての設計指針を獲得し、組成やプロセスを工夫することで理想状態を具現化した。そして今年2月、自分が開発した日焼け止めを無事に発売開始できた。

 日焼け止めの研究では、素材開発から工業化まで0から100以上のモノづくりに携わることができた。基礎研究では、UV防腐剤の配合量は同じでも、構法や作り方を工夫すれば効果が4倍以上になることを実感し、モノづくりの秘める可能性を実感できた。次に工業化を具現化するプロセスでは、想像以上に様々な課題に直面したが、一つ一つ解決することで達成感を得られた。また、モノづくりの奥深さを体験し、大学で学んだ専門知識を活かすことができたため、自信にもつながった。自分の製品を世の中に提供できた喜びは想像以上に大きく、私の成功体験につながった。今年からは新しいテーマとして、超極細繊維づくりに携わっている。超極細繊維は使用性や持続性に優れた新素材として期待されており、私のミッションは、お客様が驚くような"これまでにない製品"の開発を目指すこと。対象が大きく変わったが、チャレンジングなテーマで、視野が広がる良い機会だと思う。

 これまでの人生を振り返って、工学部を選んで本当に良かった。モノづくりの醍醐味を味わうことのできる職に就くことができ、日々モノづくりの楽しさを実感し、「こうだったらいいな」を自ら具現化することは楽しい。化学・バイオ工学科で幅広く学べたことが、様々な新しいテーマを受け入れられる基盤にもなっている。これからも「工学=具現化力」を強化しながら、皆様の役に立ち笑顔にするモノづくりを目指したい。高校生の皆さんは可能性も無限大。自分が本当に納得できる選択をするために視野を広げ、「自分がやってみたい」と思う気持ちを大切に、たくさん挑戦して欲しい。 


■各学科の女子学生とのクロストーク

Q1. 
自己紹介をお願いします

【機械系】松野優紀さん(工学研究科 ファインメカニクス専攻)

 宮城県仙台第二高等学校出身。液晶ディスプレイなど平面上の傷を検出するためのセンサを開発したり、性能を調査する研究をしている。

【機械系】増田純子さん(工学研究科 機械機能創成専攻)

 埼玉県立浦和第一女子高等学校出身。宇宙をはじめとする真空環境下で使える新しい潤滑剤の研究をしている。よさこいサークルに所属しており、学内外で多くの友達ができた。

【電気系】野々村萌さん(情報科学研究科)

 岩手県立盛岡第三高等学校出身。触れるバーチャルリアリティの実現を目指した研究をしている。学部生の頃は男子ラクロス部のマネージャーをしており、全国ベスト5まで進むことができた。

【化学・バイオ系】大嶋珠礼さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 青森県立八戸高等学校出身。高温・高圧水を用いて、タンパク質などの分解を制御する研究をしている。白衣ではなく作業着を着て実験している。サークルでテニスを楽しんだり、食べることが大好き。

【化学・バイオ系】萩原沙樹さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 茨城高等学校出身。混合イオン液体へ水素などのガスがどれくらい溶解するのかを測定している。学部生の頃は女子ラクロス部のマネージャーをしていた。

【マテリアル・開発系】北本祥子さん(工学研究科 材料システム工学専攻)

 ノートルダム清心高等学校出身。金属と金属を接合する際に、その金属を溶かすことなく接合する技術を開発している。

【人間・環境系】長谷川京子さん(工学研究科 都市・建築学専攻)

 埼玉県立大宮高等学校出身。研究テーマは、大規模災害後の地域コミュニティの回復に関する研究をしている。漁村集落の方たちに、地域や生活のことなど、お話を伺いながら調査を行っている。

Q2. 
今の学科を選んだ理由は?

【機械系】松野優紀さん(工学研究科 ファインメカニクス専攻)

 大学選択時点では何を学びたいかが特に決まっていなかったが、機械系なら全8コースあり幅広いことを学べるため、入学後に方針を決められると考えた。評判通り女子は少ないものの、20人ほどいるので心配ない。

【機械系】増田純子さん(工学研究科 機械機能創成専攻)

 高校時代、宇宙に携わる研究がしたいと思って選んだ。摩擦は機械故障の主原因のため潤滑剤が必要だが、宇宙のような真空環境下では普通の油では蒸発してしまうし、宇宙機器となると簡単には補給できない。そこで、宇宙で使える長寿命で低摩擦な新しい潤滑剤を研究中。

【電気系】野々村萌さん(情報科学研究科)

 扱う分野の幅広さから電気系を選んだ。電気系には、電気、通信、電子、応用物理、情報、医工学の6コースがある。私はプログラムに興味があり、AO入試も使えるため、情報系を選んだ。現在は触れるVRをつくるために人間の触覚を研究中。情報系のみならず心理学や脳科学など幅広く必要な研究である。

【化学・バイオ系】大嶋珠礼さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 高校の授業で化学が一番好きだったから。大学では学部3年まで座学が中心で、分野にとらわれず幅広く学べる。学部4年以降は、化学工学・応用化学・バイオ工学の3コースから選択し、研究室に配属される。私は、化学産業において最適なプロセスをつくるという、化学工学を専攻している。

【化学・バイオ系】萩原沙樹さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 高校生の頃、物理や数学よりも化学の勉強が一番楽しかったから、大学でも化学を勉強したいと思って選んだ。4年生で研究室に配属されるまではコース選択がなく、様々な分野の化学について学べ、理解してからコースを選べるのが良いと思う。

【マテリアル・開発系】北本祥子さん(工学研究科 材料システム工学専攻)

 将来は最先端研究をしたい気持ちがあった。材料はどんな分野でも使われ、ものづくりにおいて材料がないものがない。そこで材料系で世界トップクラスの実績を誇る東北大の材料系を選んだ。金属のみならず半導体やセラミックスなど扱う材料は様々なので、入学後にどんな材料に興味があるかを見つけて選択することができる。

【人間・環境系】長谷川京子さん(工学研究科 都市・建築学専攻)

 社会の様々なことや人と関わってものづくりができるから、建築を選んだ。もともと住宅やインテリアの雑誌を読むのが好きだったのがきっかけ。建築を通じて、社会課題について考えられるところや、色々な人と関わってものづくりができることが、建築の魅力だと思う。

Q3. 
大学生になって変わったこと、成長したことは?

【機械系】松野優紀さん(工学研究科 ファインメカニクス専攻)

 中高生の頃は与えられた課題に取り組むのに一生懸命で、勉強と部活以外は特に何もしなかった。大学では一人暮らしや研究室生活という自分でやらなければいけないことが増えた環境の変化で、自主性が身についた。

【機械系】増田純子さん(工学研究科 機械機能創成専攻)

 主体的に行動できるようになったと思う。研究のみならず、アルバイトやサークル活動など、高校と比べて、選択の幅が広がる。裏を返せば、自分で責任をもって行動しなければならなくなり、配分や内容を自分で決める必要がある。その環境の変化もあって、自分から活動できるようになったと思う

【電気系】野々村萌さん(情報科学研究科)

 以前よりタフになったと思う。高校生の時は全くしなかった料理や洗濯などの家事は、大学ではやらざるをえない環境に置かれ、タフになった。さらに大学は何をやるのも自由。自分のやりたいことを自分の好きなようにやるためのスケジュールを組めるようになり、以前より体力的にもタフになった。

【化学・バイオ系】大嶋珠礼さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 一人でできることが増えた。高校生の時は実家暮らしで家事は一切せず、移動も親の車で、お金の管理もお小遣い、病気の時も親が看病してくれた。今は一人暮らしで、家事や移動はもちろん自分で行い、お金は、奨学金やアルバイトでやりくり。一番大変なのは病気の時で、動けなくても自分で何とかしなければいけない。一人でできることが増え、たくましくなった。

【化学・バイオ系】萩原沙樹さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 人との繋がりの大切さを実感した。一人暮らしをして一番実感するのは、家族にどれだけ支えられていたか。家事や料理、お金の管理まで何でも一人でやる必要があり、家族の有り難さを実感している。友達や先輩・後輩など、いろいろな人に支えられて生活していることを実感している。

【マテリアル・開発系】北本祥子さん(工学研究科 材料システム工学専攻)

 興味の幅が拡がった。高校時代は受験勉強が大きくのしかかり、それを目標に勉強していたところもあった。大学では、講義や実験を通して材料のおもしろさを知り、研究室配属後はさらに材料分野への興味が強まった。他学科の友人の話を通じて知らないことを知り、おもしろいと思うと自然と自分で調べるようになった。自分で調べたことが、今の研究に活かせることが時々ある。興味の幅が拡がっていると思う。

【人間・環境系】長谷川京子さん(工学研究科 都市・建築学専攻)

 自分で色々なことを選択できるようになった。高校生の時は、環境の選択肢は少なく、今置かれた環境で頑張るしかなかったが、大学では環境の選択肢は無限大で、自分で環境を選び、つくることができる。学外や海外で頑張ったり、行ってみたいところに行ったり。まわりにも明確な目的を持って留学している人が多い。

Q4. 
最後に、中高生へのメッセージを

【機械系】松野優紀さん(工学研究科 ファインメカニクス専攻)

 大学選びは重要だが、それよりも入学後の長い4年間をどう過ごすかの方が大事になってくる。ぜひ素晴らしい大学生活を過ごせる環境を探し、辛い受験勉強を乗り切ってほしい。

【機械系】増田純子さん(工学研究科 機械機能創成専攻)

 一点目は、何事にも積極的にチャレンジして欲しい。常に自分にとってプラスになる方向を困難かもしれないが選び行動することで、確実に自分の自信につながるはず。二点目は、人との繋がりを大切にして欲しい。大学に入ると、自分で決めなくてはならない幅が広がる、同時に迷いや辛い思いをすることもある。その時に助けてくれる、友達や先輩・後輩は周りに沢山いると良いと思う。

【電気系】野々村萌さん(情報科学研究科)

 今は将来の夢が見つかっていない人も、大学生活で様々な人から刺激を受けると次第に見えてくると思うし、人間的にも成長すると思う。楽しい大学生活を過ごすためにも今は受験勉強が大変だと思うが頑張って欲しい。

【化学・バイオ系】大嶋珠礼さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 大学では世界が拡がる。全国各地の友達ができ、専門的な授業も受けられ、アルバイトにも挑戦できる。また、学友会やサークルも多数あるので好きなことを見つけられ、学年を越えて多くの人と仲良くできる。勉強以外のことにもチャレンジすると、高校とは違う新しい世界が拡がる。自分がやってみたいことをイメージしながら、受験勉強を頑張って欲しい。

【化学・バイオ系】萩原沙樹さん(環境科学研究科 先端環境創成学専攻)

 今しかできないことを一生懸命がんばって欲しい。受験勉強のため部活をやめた方が良いと思う人もいるかもしれないが、ぜひ両立させて欲しい。私が本気で受験勉強に取り組めたのは高校3年の9月で、模試でも良い結果が出ず焦っていた。しかし、6年間真剣に部活に取り組んでいたからこそ、引退後も勉強に真剣に取り組むことができた。自分のやりたいことを一生懸命やって切り替え、受験勉強を頑張ってもらえると良いと思う。

【マテリアル・開発系】北本祥子さん(工学研究科 材料システム工学専攻)

 他分野の友達の話を聞くと、「もし他分野に進学していたら」と想像して楽しい。どの分野もおもしろいことが絶対にあると思うが、大学に入って材料のおもしろさを知り、工学部に入ってよかったと思う。もし皆さんが工学部に入学してくれたら私は嬉しいが、一生懸命悩んで選択をしたら、進んだ先で自分が何をやりたいかを見つけることが大切だと思う。どんな選択をしても、「これで良かった」と言えるように過ごして欲しい。

【人間・環境系】長谷川京子さん(工学研究科 都市・建築学専攻)

 学科選びは悩むと思うが、学科を選んだ後も色々な選択肢があるので、その都度考えて決めれば大丈夫。また、良くも悪くも大学では「女だから」は関係ないので、自分の興味を大切にして欲しい。偏差値だけでわからないことは多い。だからこそ色々な人と直接話しをして、自分に合った進路を考えて欲しい。

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女子学生のためのミニフォーラム「工学にかける私の夢」特別企画・女子大学院生座談会

取材先: 東北大学     

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