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2024年 11月 21日 (木)

科学技術力を伸ばし、創造的リーダー育成/仙台高専

2014年6月23日公開

産業界や大学から高い評価、高専独自の「実践力」とは?

 科学技術の発展に伴い産業も高度化・複合化し、その中核を担える創造的で実践的な人材が求められている。そんな今、熱い視線を集めているのが、高等専門学校(高専)だ。

 高専は、名前から連想されがちな専門学校とは、全く異なる機関である。世界で活躍できる実践的で創造的なリーダーを育てるために、5年間一貫教育で、基礎学力から大学工学部卒業レベルまでの専門知識と技術を実践的に教育する、大学と同じ高等教育機関だ。

◆就職にも進学にも強い高専

 学校数は少ない高専だが、毎年日本で約十万人ずつ生まれる技術者のうち、約一割を高専卒業者が占める。高専卒業生の就職率は、長引く不況の中でもほぼ100%、求人倍率は約10倍と、産業界からの評価は非常に高い。

 高専は進学にも強い。宮城県にある仙台高専では卒業生の約半数が進学。国公立大学には高専生対象の特別編入学枠があり、進学者の約半数は東北大学などの3年に編入学する。他の半数は、より高度な実践力をつける高専の専攻科に進学。2年間の課程を修了後、大学卒と同じ学士を取得できる。

 なぜ高専は、産業界や大学からこれほど高い評価を得ているのか。それは高専の「実践力」にあると仙台高専の内田龍男校長は語る。

◆理論と実践を相互に学ぶ

 最大の特長は、理論と実践の両輪で、真に社会で役立つ力を身につけられる教育手法にあるという。

 この「実践」の意味を内田校長は、「単に手を動かせるだけでなく、計画して実行しチームを引っ張っていく力。それが産業界や大学から高い評価を受けている」と話す。

◆先生のほとんどが博士

 高専の高度な専門教育を支える教員の大部分は、博士号取得者だ。「教科書や論文を書く第一線の研究者から直に指導を受けられる点が最大のメリット」と保護者からの満足度も高い。

 高専に興味を持った人には、実際の学校生活を肌身で体験できるオープンキャンパス(平成26年度は、7月25日・26日)がお勧めだ。詳細は、仙台高専のWEBページを参照のこと。

【この人に聞きました】 国立仙台高等専門学校 校長 内田龍男さん

内田龍男さん自身も、液晶分野の基礎研究からディスプレイ開発まで、長年にわたり世界を先導してきた液晶ディスプレイの草分け的研究者の一人。内閣府産学官連携功労者表彰・文部科学大臣賞、NHK放送文化賞など数々の賞を受賞。

取材先: 仙台高専      (タグ:

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