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2017年 08月 19日 (土)

著名作家に学ぶ文学の書き方講座/せんだい文学塾

2016年9月29日公開

【写真1】「せんだい文学塾」のようす=仙台文学館(仙台市青葉区)

 プロの作家らに学ぶ文学者育成講座「せんだい文学塾」が、仙台文学館で毎月開講中だ。9月24日に開かれた講座では、角田光代さん、井上荒野さん、江國香織さんら3人の直木賞作家たちが「3人の書き方はこんなに違う」をテーマに講師を務め、作家志望や読書好きの人ら約120人が会場を埋めた。

 せんだい文学塾は、文芸評論家で山形市在住の池上冬樹さんがアドバイザーを務め、第一線で活躍中のプロの作家や評論家、出版社の編集者を講師として招き、受講者の作品の講評や講義を行う公開講座。東北芸工大(山形市)が2009年度まで3年間仙台で開いていた「小説家・ライター講座」の閉講を惜しんだ受講生らが、有志(運営委員長:鷲羽大介さん)による自主運営に切換え継続している。

【写真2】左から江國香織さん、井上荒野さん、角田光代さん、池上冬樹さん

 講座では、受講者から事前に募集した小説やエッセイの中から3点の作品を池上さんがテキストとして選考し、その作品をゲストの作家や編集者が講評した。この日、講師を務めた3人の作家らは「言葉でうまくまとめようとしなくてよい」「状況を説明するのでなく、情景で描写して」「作者が語るのではなく、読者に考えさせるものでないと」などと助言した。

 続いて行われたトークセッションでは、受講者から事前に集められた約20個の質問に3人の作家が次々と答えた。このうち小説の書き方については「場所と登場人物が決まり、時間が流れれば、そこに小説が生まれる。ストーリーが始まる前のことは考えるが、具体的に誰がいつ何をするは考えない」という作家もいれば、「地図を持たないまま小説が生まれるのは格好良いが、私には無理で、まず起承転結を考えて、12月までの連載であれば6月に人が死ぬとか決めている」と話す作家もいた。一方で「読み手にどう伝わるかは全く考えない」など3人の作家に共通する面もあった。

 今回、テキストとして作品が選ばれた受講者の庄司真希さん(仙台市在住)は、「プロの作家として小説を書き続けている人からの指摘は重みがある。自分の書きたいことをそのまま書くのではなく、違う方向から表現する必要があると思った」と話していた。

 次回の講座では、10月15日に直木賞作家で仙台市在住の熊谷達也さんを講師に招く。会場は仙台文学館、時間は16時30分から18時30分まで。受講料は一般2000円、大学生1000円、高校生以下無料。問合先は、せんだい文学塾事務局022(298)8455。詳細は公式ブログを。


■インタビュー

―そもそも「小説を書く」とは何ですか?『宮城の新聞』読者の中高生に、コメントをお願いします。

・角田光代さん(直木賞作家)
 私にとって小説を書くということは、何かを考えるということです。考えることで、今という時代と、現代という社会と、つながっていると思っています。

・井上荒野さん(直木賞作家)
 「人間とはどのようなものか」ということを言葉によって知ろうとする(著者も、読者も)芸術。

・江國香織さん(直木賞作家)
 わたしにとってそれは、とどめおけないものをとどめおこうとする試みであり、世界を言葉で再構築することでもあります。たのしいですよ。

―ありがとうございました。

取材先: 仙台文学館     

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