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2018年 10月 23日 ()

第一線で活躍中のプロ作家から学べる文学講座 せんだい文学塾

2011年1月25日公開

文学者育成講座「せんだい文学塾」のようす=仙台文学館(仙台市青葉区)

 プロの作家らに学ぶ文学者育成講座「せんだい文学塾」が、仙台文学館で毎月開講中だ。22日に開かれた講座では、直木賞作家の角田光代さんらが「何を優先して書くか」をテーマに講師を務めた。作家志望や読書好きの人ら約90人が参加し、会場を埋めた。

 せんだい文学塾は、文芸評論家の池上冬樹さん(山形市)がコーディネートし、第一線で活躍中のプロの作家や大手出版社の編集者を講師として招いて、受講者の作品の講評や講義を行う公開講座。

 東北芸工大(山形市)が昨年度まで3年間仙台で開いていた「小説家・ライター講座」の閉講を惜しんだ受講生らが、有志による自主運営に切換え継続しているもの。運営委員長の鷲羽大介さん(会社員)は「豪華な講師陣の話を生で聞くことができ、毎回必ずためになる」と魅力を語る。

22日の「せんだい文学塾」で講師を務めた直木賞作家の角田光代さん(写真右)と文芸評論家の池上冬樹さん(写真左)

 講座では、受講生から事前に募集した小説やエッセーから、3~4点の作品を池上さんがテキストとして選考。その作品を受講者らが読んで率直な感想や意見を述べ合った後、ゲストの編集者や作家が作品を講評し、小説の書き方などについてアドバイスや講義があった。

 この日、講師を務めた角田さんは、「小説には2種類ある。怒りや疑問など私自身の心情と非常に近いテーマから生まれるもの。あるいは、私自身の心情とは離れて設定だけで書けるもの。まずは自分がどちらのタイプかを見極めて」とアドバイス。

 「小説を書き始めたら、絶対に書き終えること。書き終えてうまくいかなかったら、書き直すこと。たくさん書けば書くほど、自分はどちらのタイプか見えてくる。上手・下手ではない。自分が書きたい小説に合う文章を、書くことで見つけて」などと話した。

 今回、初挑戦の小説がテキストに選ばれた受講生の吉利淳さん(ペンネーム、会社員)は「作品提出には勇気が必要だったが、いろいろな人から反応を聞けて嬉しかった。小説を書く大変さを実感できた」と話していた。

 今年度の講座は、2月26日に熊谷達也さん、3月19日に佐伯一麦さんを講師に招く。会場は仙台文学館、時間は午後4時から6時まで。受講料は各回とも一般2000円、大学生1000円、高校生以下無料。問合先は、せんだい文学塾事務局022(298)8455。詳細は公式ブログを。


◆小説はおもしろい 池上冬樹さん(文芸評論家)

文芸評論家の池上冬樹さん

 小説を書きたい人、作家になりたい人はたくさんいる。作家も自分が習得した技術を教えることは好きだ。作家になるための講座が作家主体であっても良いのではと、約10年前から山形で「小説家(ライター)になろう講座」を始めたのがきっかけ。山形では、「このミステリーがすごい!」大賞受賞者2人を含め、4人のプロ作家を輩出している。

 小説がうまくなるためには、自分のレベルを客観的に理解することが大切。たくさんの小説を読み、たくさんの小説を書き、人の声を聞かなければ成長はしない。でも基本は、小説はおもしろいということ。読むことも楽しい。様々なジャンルの小説をぜひ楽しんで欲しい。


◆小説とは世界を豊かにしてくれるもの 角田光代さん(作家)

作家の角田光代さん

 私にとって小説とは、世界を豊かにしてくれるもの。小説のない世界を生きることは、それだけ豊かなものを得ずに生きることだと思っている。私が小説や物語などの書物に出会い夢中になったのは、ちょうど小学1年生の時。子どもの時に読むことをしなければ、なかなか大人になって急に読むことは難しい。できるだけ小さい頃から、夢中になれる書物に出会えることを願っている。

取材先: 仙台文学館      (タグ: , , ,

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