日本IBM、宮城県で環境シンポジウム開催 小学生向け環境教育授業も実施
2010年06月14日公開
8日、仙台国際センターで開催された「IBM環境シンポジウム2010」のようす
日本アイ・ビー・エム(IBM)は8日、仙台国際センター(仙台市青葉区)で「環境シンポジウム2010」を宮城県との共催で開催した。IBMは同シンポジウムを2000年(東京都)から毎年開催しており、今年で11回目となる。
オープニングでは、代表取締役社長の橋本孝之さんが「みんなで描こう、スマートな都市の未来」という今回のテーマに沿ってスピーチ。地球規模の課題を情報技術(IT)の活用により解決し、地球をより賢く(スマートに)していく「Smarter Planet」という、IBMのビジョンを具体例を交えながら紹介した。 (※橋本社長へのインタビューはこちら)
村井嘉浩宮城県知事による基調講演のようす
続いて、村井嘉浩宮城県知事が基調講演を行った。村井知事は、昨年7月策定した「クリーンエネルギーみやぎ創造プラン」に基づき県が進める、環境関連プロジェクトを紹介。環境と経済が両立した「富県宮城」の実現を目指し、地球温暖化対策と産業集積を同時に追求する本県の方針を話した。
また、仙台広域圏ESD・RCE運営委員会委員長で宮城教育大学教授の小金澤孝昭さんが、持続可能な開発のための教育(ESD)について宮城・仙台の取組みを講演。このほか、地元企業や公益法人などの環境活動も紹介された。
今年3月、東北大学内に完成したばかりの「エコハウス」を見学するツアーも併催された
東北電力が社用車として導入した家庭用電源で充電できる自動車(プラグインハイブリッド車)も展示された
風力発電機つくってエンジニア体験 IBMパワー・アップ環境教育授業
併催イベント「パワー・アップ環境教育授業」のようす
当日は、IBMが開発した環境教育用ゲーム「パワー・アップ」を取り入れた環境教育授業「パワー・アップ環境教育授業」も併催され、仙台市立大野田小学校の小学5年生約120人が参加した。
子どもたちは、同ゲームを通じて風力発電の仕組みを学んだ後、実際に風力発電機を制作。羽の部分を厚紙で手作りし、どんな形にすればよく回るのか試行錯誤しながら、思い思いに羽の枚数や傾きなどを工夫していた。
制作した風力発電機の発電効果を、チーム対抗レースで競った
羽の枚数や傾き、太さなど、風力発電機の羽の形は十人十色
チーム内で一番よくまわった羽は、風力発電のキットに取り付け、付属の電動ミニカーに充電。その発電効果をチーム対抗レースで競うと、会場は大きな歓声に包まれた。
よくまわった羽について解説するIBM社員の馬場さん
レース後は、IBM社員でエンジニアの馬場正博さんが、上位入賞した羽について解説。続いて、風力発電についてまとめの講義が行われると、子どもたちは真剣な表情で聞き入っていた。
馬場さんは「エンジニアの仕事は、夢を実現すること。そしてエンジニアの仕事で1番大切なことはチームワーク、2番目に工夫と改良」と、エンジニアの仕事を紹介。
「皆さんは今日、エンジニアの第一歩目を体験しました。夢を実現するためにがんばってください」と子どもたちにエールを送った。
参加した児童(11)は「風車でつくった電気を車に充電して、競争したことが楽しかった。今日学んだことを活かし、将来こんな仕事をしてみたい」と話していた。
宮城県知事の村井嘉浩さんインタビュー
―本シンポジウムのテーマ「環境」について、小中高生の読者へメッセージをお願いします
私は世界のいろいろなエリアを見てきましたが、宮城県は自然環境に恵まれた地域です。この素晴らしい自然を今の子どもたちの次の世代に残していくために、小中高生の皆さんもぜひ環境のことを頭のなかに入れて勉強してください。
コラボレーション
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