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2017年 05月 26日 (金)

光と遊ぼう、理研仙台で一般公開/「未来の光」テラヘルツ光など体験

2013年8月22日公開

3日に行われた理研仙台(仙台市青葉区)一般公開「杜の都にあがる、不思議な光」のようす

 「テラヘルツ光」などを研究している理化学研究所仙台地区(仙台市青葉区)の一般公開「杜の都にあがる、不思議な光」が3日、行われ、親子連れら約490人が光の科学を楽しんだ。

 テラヘルツ光とは、電波と光のちょうど中間の周波数(0.1~10テラヘルツ ※テラは一兆)の電磁波で、電波と光の両方の性質を兼ね備える。一般公開では、そのユニークな性質から「未来の光」として注目されるテラヘルツ光を体験できるイベントや、光の性質を利用した実験や工作教室などが行われた。

◆テラヘルツ光で透視する

「テラヘルツ波で透視しよう!」のようす

 「テラヘルツ光で透視しよう!」コーナーでは、箱の内部にある物体をテラヘルツ光で透視する実験が行われた。テラヘルツ光は、電波のように、プラスチックや紙などはよく透過し、金属や水分が含まれているものは透過しない。また、電波より波長が短いため、画像化に必要十分な空間分解能がある。被爆の恐れがないため、X線に次ぐ透視法として、空港の所持品検査などへの応用が検討されている。

◆テラヘルツ光で見分ける

「体感しよう、テラヘルツ光!」のようす

 「体感しよう、テラヘルツ光!」コーナーでは、独自の技術を用いて発生させたテラヘルツ光を、種類の異なる気体が入った風船に当てて、テラヘルツ光が通るか・通らないか、比較する実験が行われた。テラヘルツ光は、大半の物質を透過するが、物質ごとに吸収や反射の程度が異なる。そのため、さまざまな周波数のテラヘルツ光を当て、周波数ごとの吸収の分布(スペクトル)を見ることで、指紋のように物質の種類を見分けることができる。

◆テラヘルツ光で封筒中の薬物検出

テラヘルツ光とX線を使って、封を開けずに中身を検査する郵便物検査装置の実演のようす

 このテラヘルツ光の見分ける力を応用し、封を開けることなく大量の封筒の中から隠された麻薬や覚せい剤を見つけ出す郵便物検査装置が開発されており、一般公開ではその実演もあった。このほか、テラヘルツ光は、ガン細胞を識別したり、回路の故障を発見するなど、さまざまな分野での応用が期待されているという。

◆光ファイバーや夕焼けのしくみなど解説

光ファイバーのしくみを説明する「光を曲げてみよう!~光の屈折と全反射~」のようす

 このほか、光ファイバーは光がガラス内部を全反射を繰り返しながら進むことを利用した技術であることや、青空や夕焼けのような空の色の違いは光の散乱現象によって説明できることを、簡単な実験装置を使って再現するコーナーなどがあった。偏光板やセロハンテープなどを使って万華鏡をつくる工作教室もあり、親子連れらが光の科学を楽しんだ。

◆研究で一番大切なのは、ワクワクする心

テラヘルツ光研究グループディレクターの大谷和行さん

 テラヘルツ光研究グループディレクターの大谷知行さんは「科学は、一見難しそうに見えるが、素朴な疑問から始まり、手を動かしながら、当たり前のことをたくさん積み上げているだけで、特別なことではない。研究は、大変で時間もかかるが、一番大切で必要なことは、ワクワクする心。科学のおもしろさを、ぜひ感じてもらいたい」と話している。


取材先: 理化学研究所      (タグ:

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