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2017年 10月 18日 (水)

[vol.1]
勝山企業(株)勝山酒造部


勝山企業(株)勝山酒造部/蔵へ行ってみよう
江戸時代元禄元年(1688)創業の勝山は、安政四年(1857)に仙台藩「御酒御用酒屋」を拝命し、仙台藩より上杉山通り角の土地を賜り現在に至る、歴史と伝統ある蔵元です。平成17年11月、上杉山通り角の屋敷から、これまで仕込水を汲み上げていた仙台市泉区へと新蔵を建設し移転。そのピカピカの蔵を訪問しました。
泉ヶ岳方面へ車を走らせ、数十分。看板が出ていないため分かりづらいですが、「新しい蔵があるはず」と信じて進めば、きっと見つかります。お酒の会でお世話になった、齋藤さんにご案内頂きました。
まずご案内頂いたのは、応接間。和モダンな空間が、いい感じです。勝山さんの歴史を物語るような、空間づくりですね。こういうところで美味しいお酒とお料理を食べられたら、きっと味が引き立つだろうな~と想像してしまいます。ちなみに右の写真の大きなダルマ(松川だるま)は、年々大きくなっていくダルマらしいです。(決して怪奇現象ではなく、職人さんの手で大きくなっていくそうです)仙台の伝統を感じますね。

歴史と最先端の技術が融合する蔵。- この蔵の最大のポイントは、『効率』です -

さすが新蔵というだけあって、最先端の設備と、目映いばかりの白さが印象的です。「うちの蔵のポイントは、『効率の良さ』ですね」と齋藤さんが仰る所以は、最先端の設備投資に加えて、蔵の設計にあり。蔵の設計をしたのは、実際にお酒を造る人。お酒造りの工程を配慮し、それぞれの工程を隣接させた空間配置となっているため、効率的に酒造りを行うことが出来ると言います。
米の貯蔵庫・枯らし場・洗米室が隣接。
写真は、貯蔵庫の様子です。「米も一級米を使用しているんですよ」と齋藤さん。管理も徹底されているそうです。(写真は、今年の山田錦50%)
こちらは、洗米室。
表面に付着した余分な糠(ぬか)を取り除くために水で洗う作業を行います。高度精白された米は割れやすく、吸水速度も速いため、白米の状態によって秒刻みの調整が必要になります。吟醸の場合、これまでは手洗洗米を行っていましたが、どうしても米に余計な圧力がかかってしまうそう。そこで勝山では、品質向上のために最新鋭の洗米機を導入。米に衝撃を与えることなく、効率的な洗米を実現。ちなみに洗米中も吸水が進行するため、洗米中も仕込水が使用されるそうです。
ここでも、麹室床・麹室棚・枯らし場が隣接。すべて最新鋭の機械によって、正確に管理されているそうです。
こちらは、麹室 床です。
麹室という麹を造るための特別な部屋に引き込まれた蒸米は、麹菌を種付けされ、約2日間かかって麹となります。温度と湿度を自動制御し管理。これまでの理想的なデータを蓄積、再現することが出来る最新鋭の機械だそうです。しかしその「理想」を判断するのは「人」。データで管理できるところは、正確に機械で制御し、人が判断するところは、人が判断するそうです。
上の写真は、麹室 棚です。
蒸米の表面に麹菌が増殖すると、麹菌は菌糸を米の内部へと伸ばし始めます。この段階になると、麹菌の活動が活発になり発熱し始め、放っておくと麹菌は自分の出す熱によって死滅してしまいます。そこで、熱を発散しやすいように小さな箱に小分けし、適切な温度を保つよう調整をします。温度・湿度管理も厳重に制御されています。こうして蒸米に麹菌が繁殖し、麹ができあがります。
こちらは、酒母室。
酒母室には小型のタンクが並んでいます。このタンクに出来た麹と蒸米と水を仕込み、そこに酵母を加え、酒母を造ります。
仕込蔵です。
約8000リットルタンク(約1500キロのお米から出来ています)と、約3000リットルタンク(約750キロのお米から出来ています)のタンクが林立しています。小さいタンクほど温度管理がしやすいため、吟醸酒クラスは3000リットルタンクで管理。発酵期間は25~30日です。
こちらは22~23日発酵させたタンク。バナナのような、甘くてフルーティーな香りがしました。
こちらはまだ2週間のタンク。ぷくぷく発酵している音が聞こえました。
次は、上槽(絞り)です。
発酵を終えた醪は絞られ、新酒と酒粕に分かれます。酒の搾り方には、袋吊り・槽(ふね)搾り・藪田(やぶた)式の3つの方法があります。
こちらは、藪田式。
最近では、某大手蔵で酒粕がでない仕込方法が開発され、市場に出回る酒粕が減っているそうです。そのため、齋藤さんが入社した頃には「カス」だった酒粕も(売り切れることはなく、蔵の外で腐ってた程だそうです)、今では品薄状態。「カス」と侮れない存在になっているということでした。
瓶燗火入れの様子です。
旨味を多く残したお酒を生酒のまま瓶詰めした後、熱いシャワーで一本ごとに火入れ殺菌します。そして、急速に冷却。この火入れ方法は、香味の崩れが極少で、お酒本来のコク、香りをそのまま残し、旨味を抜群に保つ事ができる火入れ方法だそうです。更に、貯蔵方法は瓶貯蔵。瓶貯蔵はタンク貯蔵に比べて、お酒を瓶詰めするまでの工程で空気との接触も少なく、温度管理もしやすくなる為、香味の劣化は圧倒的に少なくなります。このようにして、絞りたての味を比較的再現することができるそうです。
こちらは、ラボです。
「一番の目標は、雑味(老ね香)をなるべく出さないこと。三期に分けて造ることで、フレッシュなまま出荷することができます。」
杜氏用の利き酒セット。グラスの形によって、香りも異なるとか。
ここで、あのたまご酒がつくられています。
「マッハ齋藤」こと齋藤さんの、
「15分で450個の卵を割る」技をぜひ目の当たりにしたいです。
齋藤さん、ご丁寧にご案内いただき
どうもありがとうございました!
取材先: 勝山酒造部      (タグ:

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