(13768)
2024年 11月 21日 (木)

東北大学 環境・地球科学国際共同大学院プログラム(GP-EES)に参加して 取材・写真・文/大草芳江

2019年03月24日公開

世界で活躍する「地球を丸ごと理解する」意欲と能力を持った人材の育成を目指し、2016年10月にスタートした、東北大学の環境・地球科学国際共同大学院プログラム(GP-EES)。その特徴は海外教育研究機関との共同教育で、海外連携機関でのインターンシップ研修を原則として6か月以上行うことを義務付けるなど、国際的な環境・地球科学分野の教育を分野横断的に実践するものである。GP-EESを履修中の大学院生6人に、本プログラムに出願した動機や参加したことで得られたことなどについて聞いた。

― 本日はお集まりいただき、ありがとうございます。はじめに自己紹介をお願いします。

◆ 藤田 和果奈 さん 地学専攻 博士2年
 (海外連携先:バイロイト大学[独])
 岩石中の水の移動様式のメカニズムについて研究しています。
◆ テオドルス ペルマナ さん(インドネシア出身) 地球物理学専攻 博士2年
 (海外連携先:グルノーブル・アルプ大学[仏]予定)
 火山性微動の発生源を推定する研究をしています。
◆ 杉村 俊輔 さん 地球物理学専攻 博士2年
 (海外連携先:フィレンツェ大学[伊])
 火山の爆発地震の震源決定とメカニズム推定の研究をしています。
◆ 吉崎 昂 さん 地学専攻 博士1年
 (海外連携先:メリーランド大学[米])
 惑星の"作り方"を研究しています。
◆ 高橋 菜緒子 さん 地学専攻 修士2年
 (海外連携先:バイロイト大学[独]予定)
 地球内部の流体の化学組成を調べています。
◆ 王 童 さん(中国出身) 地球物理学専攻 修士2年
 (海外連携先:ハワイ大学[米]予定)
 北太平洋の水塊の三次元的な変動について研究しています。

― 次に、皆さんがGP-EESに出願した動機を教えてください。

◆藤田 「研究者としての幅を広げたい」
 純粋に海外での研究に興味がありました。志望動機は大きくふたつあります。1点目は、研究者として自身の研究内容を英語で説明できる能力が必要と考えたからです。2点目は、私は東北大学で実験的研究を行っていますが、バイロイト大学のシミュレーションの研究者と国際共同研究を行うことで、もともと興味のあった数値計算を学べ、研究アプローチを広げられると考えたためです。

ペルマナ 「将来は研究成果を世界中の火山に適用したい」
 私は、火山性微動の発生源を推定する手法を開発し、その成果を国内外の火山に適用していきたいと考えています。GP-EESを通じて世界中の先生や学生と議論することで自身の研究をさらに向上できると思い、出願しました。

◆杉村 「長期滞在で国際共同研究を進めるため」
 私は修士1年の頃からフィレンツェ大学と共同研究を進めており、フィレンツェ大学の先生や学生たちと研究に関して議論する機会が、短期滞在で何回かありました。GP-EESの海外留学プログラムを活用することで、フィレンツェ大学に長期滞在し火山に関する知見を深められると考え、出願しました。

◆吉崎 「指導教員が一人から二人に増えるチャンス」
 私がGP-EESに出願した理由は、指導教員が一人から二人に増えるからです。東北大学と海外提携先大学の先生はそれぞれの分野で世界トップの研究者ですが、その両方から直接指導を受けられる、またとないチャンスだと考えました。そして、ふたつの異なる分野を組み合わせることで新しい分野を生み出したいと思い、出願しました。

◆高橋 「世界トップの研究環境で研究したい」
 海外連携先予定のバイロイト大学には、私の研究分野で世界トップの研究者が在籍しており、東北大学にはない実験装置も豊富に揃っています。世界トップの恵まれた研究環境の中で自分も研究したいと思ったことが一番の理由です。

◆王 「自分の力だけでは得られないチャンスを実現」
 私がまだ中国にいた時に、現在の指導教員からGP-ESSを勧めていただきました。私は私費留学生で、大学院の5年間を両親からのサポートだけで賄うのは困難なため、GP-ESSから経済的なサポートを受けられることは非常に助かります。海外連携先として予定しているハワイ大学の先生方は私の研究分野で世界トップのひとつです。GP-EESを履修することで、自分の力だけでは得られないチャンスを実現できると思い、志望しました。

― 実際にGP-EESに参加することで得られたことは何ですか?

◆藤田 「異分野を外国語で学んだ苦労が自信に」
 私はこれまで何回かバイロイト大学で研修を受けており、2017年10月からは4か月間滞在して研究指導を受けました。これまで触れたことのなかった数値計算を慣れない言語で勉強し、毎月の研究進捗報告会も、慣れない分野で相手の話を聞き自分も話をする必要がありました。非常にハードな4か月間でしたが、自分にとってよい訓練となり、それを乗り越えられたという自信も付きました。数値計算もできるようになり、英語力も向上したと思います。

◆ペルマナ 「国内外の教員や学生と研究の議論ができる環境」
 これまでフランスやイタリアの大学を訪れ、海外の国際学会で発表する機会が合計5回ありました。また、国際的なセミナーや講義等が東北大学を会場に開催され、海外から先生が招聘されて、大変興味深い講義をしてくださいました。それらはとても幸運なことです。自分の発表に対して、国内外の先生方や学生たちから質問や提案をいただいたことは、自分の研究を向上させるのに役立ちました。

【写真】自主セミナーでの発表のようす(ペルマナ)

◆杉村 「日本にいるだけでは得られなかった多くの知見」
 2017年11月からの1年間、フィレンツェ大学に滞在しました。研究室生活で日常的に研究に対するさまざまな指摘をいただいたり、フィレンツェ大学の先生や学生たちからも研究を紹介いただいたりして、日本にいるだけでは学べなかったような、多くの知見を得ることができました。

◆吉崎 「各分野で世界トップの二人の指導教員から"いいとこ取り"」
 「それぞれの分野で世界トップの二人の指導教員から"いいとこ取り"をしたい」という当初のねらいが実際に実現できつつあります。各分野トップの研究者と直接議論し、一緒に研究できるだけでも、学生としては非常に多くのものを得られています。さらに、ふたつの分野を組み合わせることで、今まで誰もやってこなかったような新しい研究を進められていることが最大の収穫です。東北大学では宇宙や隕石を、メリーランド大学では地球の進化について研究しています。地球に比べれば、宇宙は遠いため詳しいことがわかっていません。その一方で、技術の進展により、惑星探査などで宇宙の情報も得られるようになっています。そこで僕が目をつけたのは、地球の研究を他の惑星にも応用することで、さらに新しいことがわかるだろうと考えています。現在は火星を対象に研究を進めています。
 また、日本とアメリカでは、ものの考え方や研究のスタイルなども大きく異なりました。アメリカの先生は豪快にガシガシと研究するのに対して、日本の先生は緻密に組み上げていく印象です。また、学生の指導についても、アメリカの先生は厳しい言葉をかけつつビシバシと学生を叩き上げるスタイルに対して、日本の先生はとても丁寧に手取り足取り指導してくださる印象です。ふたつの違いを知ることができたことで、それぞれのよいところを吸収できるよう、自分で基準をつくって判断できるようになったことが、研究以外で学んだことでした。

◆高橋 「世界に目が向き、広い分野に興味が持てた」
 ボストンで2018年8月に行われた国際会議に、GP-EESから旅費のサポートを受けて、ポスター発表を行いました。世界中の研究者が集まる国際的な場で、日本の研究だけでなく世界の研究を知ることができたのが大きな収穫でした。いろいろな分野の研究を聞くことで、世界中の研究者の関心が集まる分野の動向など、世界に目が向き、より広い分野に興味を持てるようになりました。国際会議に参加するための旅費を自費では用意できないため、GP-ESSの支援を受けたからこそ得られた経験だったと思います。

【写真】ボストンで開催された国際会議にてポスター発表のようす(高橋)

◆王 「世界中から集まる一流の研究者たちと議論できる環境」
 私はまだ海外には行っていませんが、GP-EESの国際ワークショップや博士論文審査会、特別講義などが東北大学で実施される時、各分野の一流の研究者たちが東北大学に集まります。これらの機会に世界中の研究者たちと議論ができることは、自分の研究にとって非常に有意義です。

【写真】連携先のハワイ大学の先生が東北大学に来た機会を利用して議論を行っているようす(王)

― 皆さんが目的意識を持ってGP-EESに参加しているからこそ得られた成果ですね。
  そのほかにも当初の想定外だったことや、副次的に得られたことなどはありますか?

◆藤田 「海外の方が『空気を読む』必要がなくて楽(笑)」
 研究面では、はじめは研究室の文化の違いに戸惑いました。基本的に東北大学では先生が学生に指示する形ではなく、自分で何を研究するかを決めて、結果が出れば先生のところへ報告や議論に行く進め方ですが、バイロイト大学では先生に研究の進捗報告を行う会合が毎週開かれていました。それほど頻繁に先生と議論する習慣がそれまで無かったので、毎回結果を求められているような気持ちになり、はじめのうちは戸惑いました。けれども、あくまで経過を把握するためという意図がわかってからは、徐々にこなせるようになりました。
 文化面では、バイロイト大学はいろいろな国から学生が集まる国際的な大学で、お互いに「違う」という前提でコミュニケーションを進めている感覚がありました。日本では共通の認識があることを前提に会話を進めますが、海外では、お互いに異なるという前提で会話を進めるので、個人的には海外の方が空気を読む必要がなくて楽だなと感じました(笑)。

【写真】バイロイトの中華料理店にて、学生の交流。右から二番目の中国人の留学生が日本に帰る際に開いたもの(藤田)

◆ペルマナ 「フランスには活火山がないのに、火山の研究環境が整っている」
 これからフランスのグルノーブル・アルプ大学に長期滞在する予定です。フランスには活火山がないのに、一流の火山学者がいて、火山の研究環境が非常に整っていることに驚きました(笑)。インドネシアには100以上も活火山がありますが、研究環境という観点で見れば、フランスのように整っていないと感じます。グルノーブル・アルプ大学にはインドネシアの火山を研究したことがある方もいるので、これからの共同研究が楽しみです。

◆杉村 「イタリア人のポジティブ思考が、僕のネガティブ思考を変えた」
 「イタリア人は陽気」というイメージがありましたが、本当にその通りでした。僕自身はネガティブ思考で、すぐに問題を抱え込んでしまうタイプですが、イタリア人はポジティブ思考の人が多く、僕が「どうしよう」と悩んだ時も、「実現可能かはわからないけど、こうすればいいじゃないか」とアイディアをどんどん出してくれました。そんなイタリア人たちと1年間ずっと一緒にいて、自分も前向きに物事を考える力が付いた気がします。それが今の僕の日常生活や研究に活かされています。

【写真】イタリア・フィレンツェ大学の研究室のメンバーと(杉村)

◆吉崎 「メリハリある生活を真似したら、研究も遊びも効率アップ」
 アメリカの研究者は、研究のオンとオフのメリハリをはっきりとつけ、自分の生活を大事にしていました。朝は7時に起きて仕事をして、夕方4時頃には帰る生活をしていたので、日が暮れる前には大学にほぼ誰もいなくなる感じでした。僕のスタイルとは違いましたが、郷に入れば郷に従えで、僕も真似して夕方には遊びやご飯に行ったりしたら、研究も遊びも効率が上がりましたね。大学のあるワシントンD.C.には、美術館や博物館が山ほどあり、時間さえあればそこに通い詰め、ジャズもたくさん聞き、ちょっとだけ文化人になりました(笑)。

【写真】メリーランド大学で毎週行っているグループミーティングのようす。学生とスタッフが研究の話をする場だが、メンバーは世界各地に出張中であることが多いため、例えばこの写真の時は朝8時からSkypeで行っている。一枚のスライドで20分以上意見交換や質問をし合う、とても刺激的な時間(吉崎)。

◆高橋 「国際的なつながりの深まりを実感」
 GP-EESのサポートで国際学会に参加した時、その前年に海外で会った先生や学生たちに再会できたことが、予期せず嬉しかったことでした。1回目に会った時には連絡先の交換だけでしたが、2回目は自分の研究についても聞いてもらえました。このような国際的なつながりが今後の財産になるだろうと実感しました。

◆王 「他分野の考え方、他分野への伝え方」
 GP-EESに参加する前は、講義も研究発表も自分の専門分野のみに限られていましたが、GP-ESSでは他分野の講義もあるので、これまでと異なる考え方が勉強になります。また、どのようにして専門的な内容を他分野の人に説明するかも初めて考えさせられました。

― プログラム長の須賀先生が「自分が大学生の頃は海外旅行も珍しい時代で、海外留学に憧れていた。けれども最近メディアなどで、日本の若者は海外への興味・関心が薄まり『内向き志向』になっていると評されている。最近の学生は海外留学に憧れていないのか?」と話していました。実際に若者の皆さんからすると、海外への憧れや興味はありますか?

◆ 吉崎さん以外の学生
 私たちの世代にも、もちろん「海外に行きたい」という憧れはありますよ(笑)。

◆ 吉崎
 僕は、海外に対する憧れはないですね。今回のGP-EESの志願理由も、「海外だから」という理由ではなく、「研究分野」で選んでいますから。

◆ 藤田
 確かに吉崎さんの言う通り、研究面においては「日本か」「海外か」は本質的ではなく、もともと境目がないものかもしれません。一方で、違いがあるのは文化面かなと思います。そのような意味では、かなり衝撃的でした。物事の考え方も研究のスタンスも違いますし、食べているものも着ているものも違う中で研究していることが魅力だと思います。

― むしろ「そもそも地球科学は学際的な学問」という認識が浸透していった結果、
  昔と今とでは「海外」の位置づけ自体が変化しているのかもしれませんね。
  続けて、皆さんの今後の抱負についても、教えてもらえますか?

◆藤田 「自分が生きている世界がどんな姿をしているか、真実に近づきたい」
 そもそも私が地球科学を研究しているのは、地球科学そのものを勉強したいからでなく、「自分たちがどのような世界で生きているかを知りたい」というモチベーションの結果として地球科学を始めました。そして実際に研究している対象は岩石で、ごく小さな領域しか見ていませんが、それを突き詰めた先に真実があるという気持ちで研究しています。世界がどのような姿をしているか、できるだけ真実に近づきたい。少しずつでも自分の満足がいく研究をしていきたいです。

◆ペルマナ 「最終的には研究成果で自国に貢献したい」
 自分が開発した手法を日本やインドネシア、さらには海外の火山にも活かしていきたいです。特にインドネシアには火山が多いので、研究を続けて、最終的には研究成果で自国に貢献したいです。火山の研究はフィールドワーク中心で若さが必要ですから、「フィールドワークをするには歳を取り過ぎたな」と思う頃に、それまで研究してきた火山のことを大学などで学生たちに教えたいですね。

◆杉村 「日本の火山防災に科学的な面から貢献したい」
 将来は、日本の火山防災に科学的な面から貢献したいと考えています。火山噴火についても、徐々に明らかになっている部分はありますが、解明できていない部分も多くあります。ですから、卒業してからも、常に新しいことを学ぶ意識をしっかりと持ち続け、できるだけ多くの知識を持ち、科学的な面から火山防災をサポートできる人になりたいです。

◆吉崎 「惑星の"レシピ本"をつくるのが目標」
 僕の研究は、宇宙の研究と地球の研究を組み合わせることで、いろいろな惑星の"作り方"を知るという目標を持っています。何がどれくらいあれば、ひとつの惑星ができるか、惑星の作り方を「惑星のレシピ本」みたいにまとめると素敵じゃないですか?究極には、惑星の作り方をレシピ本にしたいです!

◆高橋 「新しいことを吸収するために、いろいろなことに挑戦したい」
 GP-EESの残り3年間で、新しいことを吸収するためにいろいろなことに挑戦したい、それができるのが今だと思っています。これまで学んできた分析技術・実験技術のみならず、新しい手法をどんどん吸収したいです。最終的には私も地球の姿を一枚の絵に描けるようなストーリーをつくることが目標です。

◆王 「多様な考え方を吸収し、自分の理想とする姿に近づきたい」
 GP-EESの残り3年間で、ハワイ大学や国際学会など、海外に渡航・長期滞在できる機会があります。私が海外に行きたい理由は、どこかの国に憧れるというより、若いうちにいろいろなところへ行き、それぞれの考え方や研究の進め方、生活の仕方の中から自分に合った方法を見つけ、それを吸収することで、理想とする自分に近づきたいからです。今まで見てきた研究者たちは忙しく研究以外のことはやりたくてもできない人が多かったので、自由に研究もできて、自分の生活や趣味も楽しめる研究者が理想です。

― 最後に、後輩の中高生たちへメッセージをお願いします。

◆藤田 「壁は超えてしまえば、意外と楽しい」
 どちらかと言えば私は引っ込み思案な性格なので、特に、引っ込み思案な中高生たちへのメッセージです。何かにトライする時、最初のうちは目の前の壁が高く見えますが、その壁を超えてみれば、意外と楽しんでいる自分がいるので、諦めずに、いろいろなことにトライしてください。また、私も学部生の頃に、もっといろいろな授業を受けていればよかったと思うことがあります。学校の勉強だけに限らず、生涯を通じていろいろなことに興味を持ち、自分の知りたいことを知って、世界を広げてほしいと思います。

◆ペルマナ 「物理を学べば地球を学べる。それはとても楽しい」
 地球科学の勉強はおもしろいです。物理など、理系科目の勉強は難しいと敬遠されがちですが、地球環境問題や火山は物理が支配している現象で、それを学ぶことで地球を学ぶことができます。ですから恐れずに勉強してください。とても楽しいですよ。

◆杉村 「失敗は、どうすれば成功するかを見つめ直すチャンス」
 何事にも挑戦する気持ちを強く持ってほしいです。挑戦して、たとえ失敗したとしても、よいと思います。僕もイタリア留学時には、自分の意志を現地の人に伝えられなかったり、いろいろな失敗をしましたが、イタリア語を頑張って覚えたり、恐れずに近くの人に助けを求めたりして、失敗は、どうすれば成功できるかを見つめ直す、よいきっかけになりました。確かに失敗した瞬間はとても恥ずかしいですが、後から振り返ってみれば、失敗から学べることはとても多いはずです。必ず良い経験になりますので、失敗を恐れず、いろいろなことに挑戦してください。

◆吉崎 「疑問に思うことで、見える世界は変わる」
 常識は変わるということを伝えたいです。これまで当たり前だと思っていたことが、科学の世界では実は違ったと明らかになることもたくさんあります。世の中にはわかっていないことが山程あるからで、それを解き明かすことで常識は覆るのです。ですから、教科書に当たり前のように書いてあることも、「本当かな?」と疑問に思って捉えてみると、見える世界が変わって、おもしろい世界が見てきますよ。疑問に思う方が楽しいです。

◆高橋 「自分の好きなことに没頭した経験が自信になる」
 自分が好きなことや「おもしろい」と思ったことをぜひ大切にして欲しいです。これまで私は特に得意な分野や好きな分野はなかったのですが、地球科学が「おもしろい」と思えたからこそ、研究に没頭することができました。その経験が自分の自信につながると思います。中高生の頃は、成績のよさで褒められる環境かもしれませんが、趣味でもよいので、自分の好きなことやおもしろいと思ったことを自分の中で極めて欲しいと願っています。

◆王 「1.自分を信じて諦めない。2.努力は嘘をつく。でも無駄にはならない」
 私にはこれまでの学生生活においてふたつの壁がありました。その乗り越え方について伝えたいです。1点目は、途中で諦めたくなることもありますが、その時は「自分は天才だ」と信じて諦めないでください。どんなに難しい状況でも、今までとは違う自分の能力を出せるようになります。2点目は、たとえどんなに努力しても、その結果はすぐには出ないものです。その時に信じるのは、フィギュアスケートの羽生結弦選手の名言「努力は嘘をつく。でも無駄にはならない」です。皆さんもこのことを信じて壁を乗り越えてください。

― 皆さん、本日はありがとうございました。

取材先: 東北大学     

▲このページのトップHOME


コラボレーション

宮城の新聞×次世代放射光施設 関連記事
産業技術総合研究所東北センター『TAIプロジェクト』
宮城の新聞×東北大学理学部物理系同窓会泉萩会
東北大学工学系女性研究者育成支援推進室(ALicE)×宮城の新聞
公益財団法人東北活性化研究センター『”キラリ”東北・新潟のオンリーワン企業』Collaboration連載企画
ハワイ惑星専用望遠鏡を核とした惑星プラズマ・大気変動研究の国際連携強化)×宮城の新聞
宮城の新聞×東北大学大学院 理学研究科 地学専攻 塚本研究室
KDDI復興支援室×宮城の新聞インタビュー
宮城の新聞×生態適応グローバルCOE

おすすめ記事

【特集】宮城の研究施設

一般公開特集

【特集】仙台市総合計画審議会
参加レポート

仙台の10年をつくる

【科学】科学って、そもそもなんだろう?





【科学】カテゴリ の記事一覧

同じ取材先の記事

◆ 東北大学





取材先: 東北大学 の記事一覧


▲このページのトップHOME

科学って、そもそもなんだろう?
最新5件



カテゴリ


取材先一覧

■ 幼・小・中学校

■ 高校

■ 大学

■ 国・独立行政法人

■ 自治体

■ 一般企業・団体


宮城の新聞
仙台一高
宮城の塾
全県一学区制導入宮城県内公立高校合同説明会をレポ
宮城の人々


Warning: mysql_connect() [function.mysql-connect]: Access denied for user 'xsvx1015071_ri'@'sv102.xserver.jp' (using password: YES) in /home/xsvx1015071/include/fan-miyagi/shinbun/include_counter-d.php on line 8
MySQL DBとの接続に失敗しました