取材・写真・文/大草芳江
2017年02月07日公開
研究も教育も家庭もうまくいく秘訣は
「余裕を持つこと」
阿部 博志 Hiroshi ABE
(東北大学大学院工学研究科 助教)
1980年、栃木県生まれ。2003年、東北大学工学部機械知能工学科卒業、2008年、東北大学大学院工学研究科 技術社会システム専攻 博士課程修了、工学博士。2007年 日本学術振興会 特別研究員(DC2)、2008年 日本学術振興会 特別研究員(PDへ資格変更)を経て、2009年1月から現職。
東北大学工学系女性研究者育成支援推進室(ALicE)×「宮城の新聞」Collaboration ♯017
今回インタビューしたのは、東北大学工学部で「イクメン」工学研究者として知られる阿部博志さんです。研究は実験系で民間との共同研究も多く、スタッフ数も限られる中で学生への指導も行う等、研究室運営の重要な一翼を担っています。一方プライベートでは、同じ研究職の奥様が関東に単身赴任される中で、二人の娘さんの育児も両立されています。そんな「イクメン」工学研究者の阿部さんが、日頃心がけていることとは何でしょうか。大学での研究・教育活動からプライベート、次世代に対する想いまで、幅広くお話いただきました。
■プラント材料の劣化について研究
―はじめに、阿部さんの自己紹介と研究紹介からお願いします。
インタビューに応じる阿部博志さん=東北大学大学院工学研究科青葉記念会館の託児室(ずんだぬきっずるーむ)
私は栃木県の出身で、東北大学工学部に進学して以来、ずっと仙台に住んでいます。最初は学部卒で就職するつもりでしたが、紆余曲折を経て同大大学院に進学すると、研究のおもしろさに魅了され、博士課程へ進学しました。その後、日本学術振興会の特別研究員を経て、ご縁あって、博士号を取得した研究室にて現在、助教として在籍しています。
大学院生の頃から、主にプラントで使用される材料の劣化メカニズムについて研究しています。安全で安定したプラント運用の決め手となるのは、結局は「如何に材料の信頼性を担保するか」です。そこで我々は、材料の劣化メカニズムの解明や寿命の予測、劣化対策材の開発等に取り組んでいます。対象は火力・原子力発電等のエネルギー変換プラントをはじめとして、やはり構造材料が過酷な環境に置かれる化学プラント等、多岐にわたりますが、共通するキーワードは「保全」です。
原子力発電プラントには、いわば性能の高い、高価な材料が適材適所で用いられています。しかしその歴史は、材料劣化問題との戦いであったと言っても過言ではありません。また、他のエネルギー変換プラントと比較しても特に高度な信頼性が求められることから、必然的に原子力材料を対象とした研究テーマが多くの割合を占めています。
そして、世界的に原子力発電所の高経年化(長年にわたって使用されること。適切に検査・メンテナンスが実施されるため老朽化とは異なる)対策がより一層重要になってきている状況下で、2011年3月、東日本大震災が発生しました。私は2009年に助教として採用されたので、まだ駆け出しの頃です。
■分野横断的な視点をモットーに
我々の研究室の場合、実在するプラント材料の劣化といった現在進行形の問題があり、それに対して工学的な解を導き出すという意味では、ある意味受け身になる面が少なくありません。その一方で、材料と環境の組み合わせや劣化事象は多岐にわたるので、これまで自分達が取り扱ったことのない課題に直面することもしばしばあります。よって自分の専門分野のみならず、幅広い知識と経験を必要とされるのですが、そのことをはっきりと気づかされたのが、福島第一原子力発電所の事故でした。
現在、東北大学では「廃止措置のための格納容器・建屋等信頼性維持と廃棄物処理・処分に関する基盤研究及び中核人材育成プログラム」を立ち上げ、全学横断組織で取り組んでいます。今後何十年もかかると言われる廃止措置を着実かつ安全に進めるためには、核燃料の冷却と放射性物質の閉じ込め機能の健全性を長期的に維持する必要があり、そのためには水の利用が不可欠です。
ところが、通常状態の原子力発電所で用いられている水は高度に管理されているのに対して、事故後の福島第一原子力発電所は設計時の想定から逸脱した環境となっています。事故炉のため、他にも多くの制約があります。そんな中、我々に課された使命は、腐食の観点から水と接する構造物の健全性を長期的に保つこと。いくら当初の想定から条件が逸脱したからと言って、「専門外なのでわかりません」では、全く役に立てません。
原子力発電プラントにおいても、実際は火力発電で培われた材料技術の多くがベースになっており、共通の劣化事象もあります。対象を原子力プラントに絞らず、意識して手を広げる。自分の専門、すなわち軸足を大切にしつつも、他分野についても積極的に関わることで自分のストライクゾーンを広げていくことが、将来きっと役に立つと考えています。
■エネルギーやインフラの健全性を支える重要分野
決して派手ではなく、多くの研究者がこぞって集まる研究分野ではありませんが、社会のエネルギーやインフラ等の健全性を支える上で重要な役割を担っています。本当は起こるかもしれなかった事象を未然に防ぐ立場ですので、それを価値に換算するのはなかなか難しいのですが、腐食による経済的損失は意外と大きく、例えば、我が国では年間数兆円規模と言われています。
産業界で十分な使用実績がある材料でも、従来と異なる環境で使用すると予期しないトラブルが発生することは案外あるのです。まずはそのメカニズムを解明することが肝要ですから、プラント(現場)からの相談もよく受けます。そのため我々の研究室は民間企業との共同研究が多い方ですね。現在進行形の実問題にアプローチしたい学生にとって、我々の研究分野は向いていると思います。また研究室の方針として、共同研究相手の技術者・研究者との打ち合わせの場に、たとえ学外であっても学生にも極力参加してもらい、研究の意義を自覚して主体的に取り組めるようにしています。
実問題を扱うが故、急な相談が舞い込んでくることも少なくありません。しかし、エネルギーの安定供給等に直結する問題ですから、「来年度から検討を始めましょう」というわけにはいきません。解決すべき課題が多くなるほど、個々のテーマを深く掘り下げることが困難になるといったジレンマは常に抱えていますが、できる限り俯瞰しながら迅速に対応できるよう心がけています。
■実験系のため時間的な制約は多い研究室生活
―ワーク・ライフ・バランスの観点から見ると、研究室生活はどのようなものですか?
主に材料の試験や観察等といった実験が多いため、もちろん在宅での研究は難しく時間的な制約はある方だと思います。
例えば一番シンプルな実験は、実際のプラントを模擬した高圧高温の環境下に材料を数百時間から数千時間置いて劣化の挙動を評価する実験で、その準備にもさらなる時間を要する場合があります。また、最先端の分析装置についても東北大学の共用設備として利用できますが、必ずしも自分の都合を優先したスケジュールが組めるわけではありません。
さらに安全管理上、すなわち不測の事故につながらないよう、学生一人だけで実験を行わないように注意を払う必要があります。最近はどうしてもパソコンに向かう仕事が増えていますが、教育の観点からも、時間の許す限り学生と一緒に実験したいと考えています。
■余裕を持つためにも、ベビーシッター利用料等補助は必要
―そんな中でも阿部さんは、研究室生活と育児を両立する「イクメン」だと伺っています。プライベートについても教えていただけますか?
2011年に結婚し、二人の娘がいます。妻も同じ研究職で、関東の職場に勤めています。長女が誕生した2014年は、妻が育児休暇を取得しました。2015年から妻が職場に復帰し、彼女が単身赴任で関東と仙台を往復する生活が始まりました。
一例として、妻が月曜日の朝に仙台を発ち、水曜日の夜に戻ってくるような生活を1年間送りました。その年から子どもを保育園に預け、本学のベビーシッター利用料等補助(※)を申請しました。
※ 主に研究、講義、学生指導、出張、学会参加等の研究に関する仕事と育児の両立を目的としたベビーシッター、託児施設における一時・延長保育等の利用に要する費用の補助制度。男女とも教員のみならずポスドクや博士課程の学生も申請が可能。
子どもの具合が急に悪くなった時、私も妻もどうしても仕事を抜けられない状況が重なると大変苦労します。本制度を受けていることで、シッター会社などを事前に調べておき、いざという時に利用するためのインセンティブになります。ですから経済的な面はもちろんのこと、心の余裕を持つ意味で、本制度があること自体、非常にありがたかったですね。
保育園の延長保育についても対象となりました。通常保育が午後6時15分までなので、午後5時45分には大学を出る必要があるのですが、なかなか難しい時もあります。焦っても良い研究成果は出せませんので、「今日は遅くまで実験をやるぞ!」という日には、余裕を持つためにも、本制度を積極的に活用させて頂きました。
2016年には次女が生まれ、今年度は再び妻が育児休暇を取得したため、私の育児負担は一時的に軽くなりましたが、2017年4月から妻が職場に復帰予定です。今度は子ども二人という新たな状況ですが、次年度に向けた相談を妻と行っているところです。
■できるだけ「余裕」を持つ
―研究と育児の共通点はありますか?
マルチタスクなところ等、実験と育児で似ているところはありますね。例えば料理だと「まずはあれをやって、次にこれをやって」と段取りを組むと思いますが、研究も育児も、段取りを並列で組む意味では同じだと思います。私は育児でも「最適化してやろう」というこだわりがつい出るのが悪い癖ですが、その傾向は夫婦共通かもしれません(笑)。
―先程の研究の話と同様に、育児でもイレギュラーな事態への対応力が磨かれそうですね。
そうですね、イレギュラーな事態にあまり動じなくなりましたね。「お、来たか!じゃあ、やるか!」。「やる」と言ってから、「さぁ、考えるか」みたいな感じです(笑)。
でも子どもが保育園に通い出した頃は頻繁に保育園から「お子さんが発熱しました」と電話があって、早めに保育園に迎えに行ったり、朝病院に連れて行ってから出勤することもありました。その時は「この状況が続いたら仕事を続けられるのだろうか」と不安になったのも事実です。幸いその後は元気に保育園に通ってくれています。
昔は夜の9時や10時でも学生から「ちょっといいですか?」と相談がありましたけど、今は「いつでも研究室にいるとは限らないよ。夕方5時に帰ることもあるからね」と周囲に伝えるようにしています。教授の先生も理解のある方で、私が育児のことで相談や連絡をした時には「いいよ」と快諾してくれ、「なんで?」と言われたことは一度もないですね。
―周囲と信頼関係をきちんと構築できるコミュニケーションが取れているからこそ、周囲からの理解も得られるのですね。阿部さんのお話を伺っていると、研究や教育での日々の実践を育児にも展開されている印象が強いですが、特に心がけていることは何ですか?
なるべく余裕を持つように心がけています。例えば子どもが急に熱を出した時、「今日はまだやらなければいけない」ことがあったとしても、自分が動じてしまうと、それが子どもにも妻にも学生にも伝搬して、結局状況が悪化するだけと実感したからです。今は余裕のない世の中だと言われますが、どうしてもイレギュラーなことは色々起こるものですから、なるべく余裕を持ちたいですね。
■家事はできる方がやる
―育児によって変化したことはありますか?
時間の使い方は、当然意識が変わります。学生の頃は、自分のために24時間をどう使ってもよかったので、時間は無限にあるように感じていました(笑)。
昨日は夜8時過ぎに帰宅して、食事の片付けをして、洗濯機がまわっていたので洗濯物を干してアイロンをかけて、子どものミルクをつくって等々、普通にやることをやって時計を見たら11時を回っていました。次女はまだ8か月で、昨日は深夜0時、4時、6時に起きたので、お互い半分眠りながらミルクをあげました。妻も私が夜に起きたことに気付かなかったほど疲れていましたし、育児・家事はその時できる方がやる形で、なんとか回っていますね。
妻の実家が仙台なので、妻の両親にも育児を助けてもらっています。二人とも仕事をしているので決まった形はありませんが、例えば、保育園の送り迎えを私がして、お風呂に入れるのをおじいちゃんに、ご飯の準備をおばあちゃんに、といった感じです。子ども達も懐いていますし、本当に助かっています。
子どもの爪切りは私の役割ですね。妻が生まれたばかりの子どもの小さな爪を見て「工学部だから器用でしょう、あなたが切って」と言ってから、常に私の担当です。海外出張から帰ると、まず第一に「娘たちの爪を切らなきゃ」って思います(笑)。
その延長で髪を切るのも同じです。初めて私が娘の髪を切った時は前髪を短くしすぎて、妻が絶句していました、「いつの時代の子どもだ」と(笑)。今は、動画で切り方を調べて「レイヤーを入れてみよう」等と工夫しています。すると確かに前よりうまく切れるようになって、保育園で「誰が切ったの?」と聞かれると、小さな達成感を得られます(笑)。「次はもう少しこの辺をうまくできるかな」と、なるべく楽しむようにしています。
■「余裕」のつくり方
―家事は明確に役割分担しているわけではなく、気づいた方がやる感じですか?
そうですね。料理は妻が得意なので、じゃあ片付けは私がやるか、と。何となく食器が置いてあるから、私の役割だろうと(笑)。
役割分担については初めから話し合って「これは私、これは妻」と決めるのではなく、だんだん最適解に向かう感じでした。それに、やれるうちにやっておいた方が安心します。いつ何時妻に負担をかけるかわからないですし、イレギュラーなことは起こるものですから。
妻の実家にあるカレンダーには、「この日は帰りが遅い」「この日は不在」等と、皆で予定を書き込んでいます。そして「来月はこの日が山場だね」と事前に話し合っておけば、少し余裕が生まれますよね。ある程度見通した上で、さらに不測の事態が起きた時には、その都度、相談するようにしています。
■「余裕」がないことで苦労してきた
―環境も含めて「余裕」をつくるのがお上手ですね。それは昔からの性格ですか?それとも意識的に鍛えてきたものですか?
私はもともと余裕のある人間ではなく、色々苦労してきたので、考える機会があったのだと思います。
研究室の教員は2名で、多忙を極める教授はほぼ不在です。だいたい年度末にもなると大学はいよいよ切羽詰まって来て、学生の卒論や修論の指導をしつつ、プロジェクトの報告書も出さなければいけない。そのような状況ではどうしても余裕がなくなります。
けれども余裕がないと、学生への指導も焦って早口になって結局、伝わっていなかったり、対人関係に緊張感が生まれたりしますね。すると隣の研究室に私がいるのにもかかわらず、メールで連絡してきたり、私から声をかけられるのを待っている学生がたまにいるのです。
なぜ学生に気を遣わせてしまったかを考えたら、原因は私の方にあって、忙しそうにしているから。私の余裕のなさが相手に伝わって、結局うまくいかないと思ったのです。ですから、本当は今日全部やりたいのですけど、明日できるものは明日に延ばす、その方がいいこともあるなぁと割り切っています。
■「余裕」がなければ、学生の教育効果も上がらない
学生の教育面でも、忙しいとどうしても「まず要点だけ教えて。次にこうして、ああして」となりがちです。研究目標の達成だけを考えれば、私が段取りした方が早い場合もありますし、管理される方が楽という学生もいます。
けれども、私が学生時代に先生方からして頂いたように、本当はアイディアがあっても、あえて「ちょっと自分で考えてみて」と学生自身に考えさせる。研究目標の達成だけを考えれば、場合によっては無駄なプロセスかもしれませんが、それを捨てれば大学ではなくなってしまうと思うからです。
実際に、苦労して得た実験データに一番最初に触れるのは学生ですから、その意味では教員よりも詳しいわけです。ですから学生には、教員も同じ方向を向いていることを伝えて、「誰もわかっていないことをやっているのだから、一緒に考えながら色々試していこう」とのスタンスで接するよう心がけています。
それでいて、きちんと役立つ成果を出す必要がありますから、「学生のやることですから」と言い訳するわけにはいきません。教育効果を上げつつ、求められる成果をさらにプラスαで挙げるためにはどうするか、については常に悩みどころですね。
プラスαの成果が出そうな時であっても、切羽詰まっているとついつい後回しにしがちです。けれども余裕を持って楽しみながら取り組めば、学生も興味をもって「じゃあ、おもしろそうだからやってみますか」と発展していくと思います。
■多様性の可視化が「余裕」をつくる
―教員として、研究室の学生さんと、きちんと向き合おうとしている姿勢が印象的ですね。研究室運営の重要な一翼を担っていらっしゃることを感じます。
実は、研究室設立当初の上級生がいない時期、教員と先輩、二つの顔を担おうとした時がありました。ある瞬間から私は学生から教員になったわけですが、その日を境に、急に自分が変わるわけではないと思っていたのです。
ところが、いくら自分が「これは先輩としての助言」と思っても、学生にとっては「先輩」ではなく「先生」なんですね。自分は変わっていないつもりでも、相手の受け取り方は違うと痛感しました。教員になった時点で、できないことがあるのだと。
ですから、色々な人がいることが大切だと思います。例えば、学生の悩みを私が聞くこともありますが、教員に言えない話もあるはずです。そんな時、先輩や秘書さん、別の研究室の学生さんや職員さん、周りに立場の異なる人が多くいる方がよいですね。
昔はもっと、多様性に富んでいた気がします。秘書さんや職員さんももう少し研究室に顔を出していたり、先生が学生だった頃を知っているような技官さんが「あの先生、今はだいぶ偉くなったけど、昔はこんな出来事もあったよ」と時々、学生に教えてくれたりするんですよね。
そういうことって、実は、大事だったんじゃないでしょうか。今は仕事が細分化されて、一見スマートに見えますが、そういった「余裕」をつくっていたバッファーが逆に失われているかもしれません。
育児についても当然未経験ですから、周りの先輩から「俺の時もそうだったよ」と言ってもらえるだけでも全然違います。直接的な支援はもちろんですが、多様性に触れることも大切で、何かあったら相談できる場が存在するだけでも、救われるところがあるのではないでしょうか。本企画の過去記事も拝見しましたが、外に発信することはもちろんですが、座談会に参加した同僚の先生方にとっても非常に有意義だったのでは、と感じました。
■自分で決められる自由を楽しみに、今を過ごして
―最後に、中高生の読者に向けて、メッセージをお願いします。
まず、「研究と育児を両立している」との立場で取材を受けましたが、ここまで語ってきたことには私の理想も多く含まれていて、実際は周りに大いに助けられながら日々試行錯誤しているんです、と言い訳させてください(笑)。
大学に勤めてきて率直に感じるのは、学生達は研究室で過ごした実質2~3年で、驚くべき成長を遂げます。一方でその幅に相当な個人差があるのも事実です。もちろん一人一人が違うので一概には言えないかもしれませんが、伸びる人には共通点があるのです。私が特に重要と思うのは(1)素直・前向きであること、(2)誠実であること、(3)(精神的に)自立していること、です。当たり前のことかもしれませんが、これらは中高生、あるいはもっと前から時間をかけて形作られるものでしょう。
他には、「過度に周りを気にしない」のが良いのではないでしょうか。私たちが中高生だった時と比較して、今の中高生の周りには多くの情報が溢れています。ついつい強迫観念で「皆と同じでなければ、自分だけ取りこぼされてしまう」と焦っても、本当に大事な自分の個性が伸ばせません。そして、必ずしも親や先生の言うことが絶対とは限りません。ですから自らのアンテナを広げつつも、周りの情報は参考程度に聞くのがよいと思います。
今は中高生ですからレールが敷かれている部分は多いと思いますが、だんだんそれが外れて(あるいは自ら外して)、自分の裁量で物事を決められる割合が増えてきます。その時は皆さんの個性、多様性が大いに役に立つので、ぜひ今を大切に過ごしてください。
―阿部さん、本日はありがとうございました。
コラボレーション
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